広島県の両生類
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カエル(無尾目)
広島県では,5科9属13種のカエルの生息が確認されている(在来種5科8属12種,外来種1科1属1種).そのうち4種が環境省レッドリストまたは広島県RDBの指定を受けている.画像をクリックするとその種類のページにジャンプします.
ヒキガエル科 Bufonidae
ヒキガエル属 Bufo
アマガエル科 Hylidae
アマガエル属 Dryophytes
アカガエル科 Ranidae
アカガエル属 Rana
ツチガエル属 Glandirana
トノサマガエル属 Pelophylax
アメリカアカガエル属 Lithobates
ヌマガエル科 Dicroglossidae
ヌマガエル属 Fejervarya
アオガエル科 Rhacophoridae
アオガエル属 Zhangixalus
カジカガエル属 Buergeria
サンショウウオ・イモリ(有尾目)
広島県では,3科4属10種のサンショウウオ・イモリが認められている.そのうち10種全種が環境省レッドリストまたは広島県RDBの指定を受けている.画像をクリックするとその種類のページにジャンプします.
オオサンショウウオ科 Cryptobranchidae
オオサンショウウオ属 Andrias
サンショウウオ科 Hynobiidae
サンショウウオ属 Hynobius
- カスミサンショウウオ種群(かつて広島県で「カスミサンショウウオ」と呼ばれていたもの)
- チュウゴクブチサンショウウオ Hynobius sematonotos
- ヒダサンショウウオ Hynobius kimurae
ハコネサンショウウオ属 Onychodactylus
イモリ科 Salamandridae
イモリ属 Cynops
解説
標準和名及び学名は日本爬虫両生類学会Webサイト(http://herpetology.jp/wamei/)に従った.
見分け方に関連するページ
- アマガエルとアオガエルの見分け方
- ツチガエルとヌマガエルの見分け方
- ニホンアカガエルとヤマアカガエルとタゴガエルの見分け方
- オタマジャクシの見分け方(作成中)
備考
カスミサンショウウオについて
- Matsui et al.(2019)により,カスミサンショウウオは9種に再分類された.ここではそれらをまとめて「カスミサンショウウオ種群」と呼ぶことにする.真のカスミサンショウウオHynobius nebulosusのタイプ産地が長崎県で,九州に分布する種であったため,広島県には真の「カスミサンショウウオ」と呼べるものはいなくなったことになる.広島県からはアキサンショウウオとセトウチサンショウウオ,イワミサンショウウオ,ヒバサンショウウオの4種が分布している.このうちヒバサンショウウオはカスミサンショウウオ高地型と呼ばれていたものに相当する.
- 以前より指摘があったが,Sugahara et al.(2021)により山陰地方のヒバサンショウウオの中に別系統の存在が示された.ヒバサンショウウオとハクバサンショウウオHynobius hidamontanusが単系統となり,それと姉妹群の関係にあるアキサンショウウオと出雲系統のHynobius属がいることが分かり,新種イズモサンショウウオHynobius kunibikiと命名された.
ブチサンショウウオについて
- Tominaga et al.(2019)により,既存の「ブチサンショウウオ」は3種に再分類された.九州北西部に分布する真の「ブチサンショウウオ Hynobius naevius」,九州北東部の筑紫地方の「チクシブチサンショウウオ Hynobius oyamai」,中国地方に分布する「チュウゴクブチサンショウウオ Hynobius sematonotos」の3種である.広島県に分布するものはすべて「チュウゴクブチサンショウウオ」にあたる.
ハコネサンショウウオについて
- 広島県内でのシコクハコネサンショウウオ Onychodactylus kinneburi の詳細が分かってきたため,ハコネサンショウウオ Onychodactylus japonicus のページから独立させた.
- 広島県内のシコクハコネサンショウウオは,産卵時期がずれることでハコネサンショウウオと生殖隔離していることが明らかとなっている(内藤ほか 2022,Naito et al. 2022).
- ハコネサンショウウオは,かつて広域分布の1種とされていたが,2022年現在では7種記載されている.
参考文献
- Matsui, M., Okawa, H., Nishikawa, K., Aoki, G., Eto, K., Yoshikawa, N., Tanabe, S. Misawa, Y. & Tominaga, A. 2019. Systematics of the widely distributed Japanese clouded salamander, Hynobius nebulosus (Amphibia: Caudata: Hynobiidae), and its closest relatives. Current Herpetol. 38(1): 32-90.
- 内藤順一・神林千晶・南葉錬志郎・清水則雄. 2022. ハコネサンショウウオ類の黒爪と黒色小突起について. 比婆科学 274: 13-17.
- Naito, J., Kambayashi, C., Nanba, R., Yoshikawa, N. & Simizu, N. 2022. Seasonal changes in breeding characters of two syntopic Onychodactylus salamanders with special reference to diffrerentiation in their breeding seasons. Current Herpetology 41: 196-204.
- Sugawara, H., Iwata, T., Yamashita, H. & Nagano, M. 2021. Taxonomic Reassessment of the Izumo Lineage of Hynobius utsunomiyaorum: Description of a New Species from Chugoku, Japan. Animals 11(8):2187. https://doi.org/10.3390/ani11082187
インターネットリソース
- 広島県. 2022. 広島県の絶滅のおそれのある野生生物(第4版)レッドデータブックひろしま 2021. https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/tayousei/j-j2-reddata2-index3.html
- 日本爬虫両棲類学会. 2022. 日本産爬虫両生類標準和名リスト(2022年11月6日版). http://herpetology.jp/wamei/(2022年11月12日アクセス)
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