スズフリイカリソウ
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スズフリイカリソウ Epimedium x sasakii F.Maek.
シノニム
その他
分類
種子植物門 Spermatophyta > 被子植物亜門 Angiospermae > 双子葉植物綱 Dicotyledoneae > メギ科 Berberidaceae > イカリソウ属 Epimedium
解説
- トキワイカリソウとバイカイカリソウの中間形を示す雑種で,花色は紅紫色から白色,花形も大形から小形,距のないものからよく発達するものまであり,またその組み合わせもさまざまで,葉の形質も変異に富んでいる.
- 常緑の草本.
- バイカイカリソウとトキワイカリソウの雑種と推定されている.
- 本種は,小葉の数,花の色,距の有無や長さなど様々な形質で変異に富み,同じ個体群の中でも多様な形質の株が生じることが知られている.
- 岡山県から広島県に分布するが,従来広島県南西部では自生地がほとんどなく,おもに県東部に分布するとされていた(広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会,1997;半田,2007;半田ほか,2008).
- 半田ほか(2008)によって,宮島から自生と考えられる個体が報告された.宮島で確認された個体は,常緑で葉が2出後3出の6小葉からなり,花の色が白色などの特徴から,スズフリイカリソウと推定された.宮島からは,過去に加藤(1939)や堀川(1942)がイカリソウとしてイカリソウ属植物を報告していた.証拠標本が見つかっていないが,過去にイカリソウとして報告のあったものについてはスズフリイカリソウが該当すると推定される.宮島での生育地は,松枯れ後に常緑広葉樹が生育しているやや開けた明るい斜面で,コシダが優占する環境であった.個体群が極めて小さいため,保全のためにも継続調査を行う必要がある.
花期
分布・産地・天然記念物
分布
県内では東広島市から三次市を経て北東部に至る地域に帯状に分布し,さらに岡山県の新見市から高梁市にかけての地域にも見られる.
産地
天然記念物
標本
- 福富町竹仁(km-5005),三次市岩屋寺(ts-960422)
- 廿日市市宮島(HIRO-MY 23947)
慣用名・英名・広島県方言
慣用名
英名
広島県方言
備考
- 広島県RDBカテゴリ: 準絶滅危惧(NT)
- 環境庁コード: 19120
- 県RDB
文献(出典)
- 加藤(1939, イカリソウとして),堀川(1942, イカリソウとして),環境庁(1979),中国新聞社(1982),広島県(1995),広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会(1997),半田ほか(2008),平原ほか(2011)
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