カワニナ成貝（広島県東広島市椋梨川水系; 撮影: 池田誠慈, Apr. 22, 2016）

カワニナ成貝（広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Apr. 28, 2017）

カワニナ Semisulcospira libertina

分類

動物界 Animalia > 軟体動物門 Mollusca > 腹足綱 Gastropoda > カワニナ科 Pleuroceridae > カワニナ Semisulcospira libertina

北海道，本州，四国，九州，沖縄，朝鮮半島に分布．
広島県では，全域に広く分布している．
幼貝を産む卵胎生．
地方変異が著しく様々な地方名が知られている．
備北地域では，7月頃茹でて食べる習慣がある．
水棲ホタルのゲンジボタルの幼虫の餌となる．地域おこしでホタルの飼育・繁殖が試みられる際，遠く離れた水系のカワニナが導入されることがあるが，遺伝的かく乱を起こすことにもつながるため他地域のカワニナを移植するべきではない．
ゲンジボタルの幼虫はカワニナ類なら何でも食べるというわけではなく，全国的に分布する本種とチリメンカワニナを食べ，特に本種の方を好んで食べるという．

紀平肇・松田征也・内山りゅう. 2003. 日本産淡水貝類図鑑（1）琵琶湖・淀川産の淡水貝類. 159 pp. ピーシーズ, 東京.
内藤順一・楪彰矩. 1996. 広島県灰塚ダム周辺地域の淡水貝類. 「灰塚ダム湖とその周辺の自然」編集委員会（編）, 灰塚ダム湖とその周辺の自然, pp. 425-436. + Table1 + Plate L-LII. 灰塚ダム地質動植物学術調査団, 三良坂町.