ツクバネ
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(Buckleya lanceolataから転送)
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ツクバネ Buckleya lanceolata (Siebold & Zucc.) Miq.
シノニム
その他
分類
種子植物門 Spermatophyta > 被子植物亜門 Angiospermae > 双子葉植物綱 Dicotyledoneae > ビャクダン科 Santalaceae > ツクバネ属 Buckleya
解説
- 雌雄異株の落葉低木.高さ4 m程度に達するが,1-2 m程度の個体が多い.本州(東北地方南部)から四国,九州(北部)に分布し,日本産の本属の植物は本種のみ.
- やや乾燥した場所で見られることが多く,スギやヒノキ,モミなどの針葉樹に半寄生する(文献によってはアセビなども宿主とされ,発芽後しばらくは独立栄養とされる).園芸では,モミジの類やヤマボウシ,サンザシ類,ツルマサキなどが宿主として利用されているので,宿主特異性は小さいと考えられる.近縁とされる科に,同様に半寄生性のヤドリギ科などがある.
- 5-6月ころ淡緑色の花をつける.雄花は集散花序だが,雌花は枝先にひとつつき,秋に成熟する.果実に4枚の苞(ほう)がある.和名は,果実の形が羽根突きで用いる「羽根(つくばね)」に似ることから.
- 果実は,塩漬けにして利用したり,煎って食べたりすることがある.
- 半寄生植物といわれるが,広島県ではヒノキが寄主のようである.檜山(1962)はフサツクバネ(f. subtriflora Hiyama)を広島市南原峡から記載している.
花期
- 5-6月
分布・産地・天然記念物
分布
吉備高原面から中国山地の渓谷に分布,場所によっては群生するが,あまり多くない.
産地
天然記念物
標本
- 大和町和木(yy-10363),滝山峡(yy-7209),豊松村魚切渓谷(hh-4880),庄原市葦嶽山(km-93093),加計町五輪山(km-4565),帝釈峡(yy-2756),湯来町天上山(yy-2839),東城町須床(sf-3564),油木町星居山(yy-14909),豊平町丁川(yy-14857),甲山町魚切渓谷(ns-200),世羅町戸張(ns-143),神石郡三和町星居山(gi-14),神石町長者原(hh-8158),上下町岳山(yk-8556),新市町京の上山(sf-9967)
慣用名・英名・広島県方言
慣用名
英名
広島県方言
備考
- 環境庁コード: 13420
文献(出典)
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