黒曜石
提供: 広島大学デジタル博物館
ナビゲーションに移動検索に移動広島大学 > 広島大学デジタル博物館 > 文化財博物館 > 埋蔵文化財豆辞典
黒曜石
- 火山岩の一種で、溶岩が地表に噴出して急冷されてできた自然のガラスとでもいうべきものである。やや質悪いものを含めて石器石材として広く利用されている。
- 産地は日本列島の日本各地に認められ、佐賀県腰岳、大分県姫島、島根県隠岐、長野県和田峠、霧ヶ峰、北海道白滝などが著名である。
- 後期旧石器時代では日本列島各地で利用されており、100kmを超えるような遠隔地まで運ばれて利用されている。大半は直接遠隔地の人々が遊動の際に採取して自家消費したものと考えられているが、贈与や交換によって遠隔地まで運ばれたものもあると推定される。
- 縄文時代にも広く石器石材として利用されており、九州地方、山陰地方、中部・関東地方、北海道地方の多くの地域では主要な石材である。交易によって100km以上、場合によっては200kmを超える地域まで運ばれている。
- 西条盆地の位置する中国地方西南部では、安山岩が主要な石材として利用されているが、姫島産黒曜石(ひめしまさんこくようせき)や隠岐産黒曜石(おきさんこくようせき)が少量もたらされている。