植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter489
ヒコビアミニレターNo.489(2018年11月3日)
2018年10月21日の第613回植物観察会は庄原市西城町油木ひろしま県民の森で行われた.県民の森公園センター前駐車場に10時集合.参加者56名.最初に,比婆山連峰の植生表(豊原1977)を配布して,注目すべき植物について説明があった.海抜高700 m以下では照葉樹林要素のウラジロガシやヤブコウジ,ヒサカキ,ナワシログミなどは出現し,700 m以上ではミズナラやナナカマド,ツタウルシ,コバノフユイチゴなどブナ林要素の植物が出現するようになるが,公園センター付近は海抜高820 mであるのでブナ林要素の植物が豊富である.もう一つ注目すべきことは海抜高960 m辺りであり,それ以下のところにはソヨゴやコバノガマズミ,アカシデ,タムシバ,ダンコウバイなどが出現し(クリ―シデ林要素),それ以上のところではユキザサやヤマソテツ,コミネカエデ,タニギキョウ,フウリンウメモドキ(ブナ純林要素)などが出現する.公園センターから南方の立鳥帽子に向かう登山道で,海抜960 m辺りの植物変化に注目して登ることにした.880 m付近の植物:ミズナラやナナカマド,マツブサ,ミヤマカンスゲ,ミズメ,クリ,イヌシデ,クマシデ,タムシバ,オトコヨウゾメ,オオカメノキ,エゾユズリハ,ハイイヌガヤ,ミヤマイボタ,イヌツゲ,ヒメモチ,ヤマアジサイ,コアジサイ,ミヤマシキミ,チゴユリ,イタヤカエデ.道端にオオカニコウモリやユキザサ,カラスシキミ.1000 m付近の植物:ミズメの巨木胸高直径156 cmやイヌシデ,ホオノキ,ミズナラ,クマシデ,トチノキ,リョウブ,イタヤカエデ,オオカメノキ,ハイイヌガヤ,タンナサワフタギ,チマキザサ,クロモジ,コミネカエデ,ミヤマシキミ,ヤマアジサイ.このコースの植生は過去の伐採利用が激しかったらしく,植生の撹乱が目立つ.
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