植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter472
提供: 広島大学デジタル博物館
ナビゲーションに移動検索に移動ヒコビアミニレターNo.472(2017年7月23日)
2017年7月23日の観察会は,広島県安芸太田町加計の温井ダム下流部で行われた.天気は曇り.参加者は38名.少し前の雨で道路に少し土砂が流れていたが,ダム直下の駐車場に無事集合.温井ダムは2001年に建設された高さ156 mのアーチ式のダム.建設時の総合学術調査では,豊原・石橋(故人)の両先生が植生調査を行った.その結果,滝山峡では冬季の北からの卓越風により,植生帯が200 mほど下降していることを明らかにされた.その後,同様の現象は三段峡でも報告されている.駐車場付近にはアサダ,ヨコグラノキ,イヌシデ,アカシデなどが見られた.左岸に渡り下流に向かう.タケニグサの花が目立った.川沿いにはエノキやケヤキ,アカメガシワ,カラスザンショウ,ミズキに混じりエゾエノキが見られた.イイギリやケケンポナシ,ユキヤナギ,オオバギボウシ(花),ミヤコアオイ,オトギリソウ(花),キンミズヒキ(花),コウヤミズキ,ヤブミョウガ(花),ムラサキシキブ,ヒヨドリバナ(花)などを見る.道路上にツルヨシが拡がっていた.下流の橋で昼食.橋上からカワラハンノキやネコヤナギを見る.右岸に渡り上流へ.石垣にチャセンシダ,コバノヒノキシダなどが目に付く.ナツノハナワラビやトチバニンジンも見られた.渓谷ではアサガラとオオバアサガラに果実がついていたので,区別しやすかった.3時前に駐車場に戻り解散した.
参考資料:滝山峡総合学術調査委員会(編). 1983. 滝山峡-自然と生活-. 859 pp. 滝山峡総合学術調査委員会,広島.
(Y. Yoshino 記)
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