オオサンショウウオ
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オオサンショウウオ Andrias japonicus
分類
動物界 Animalia > 脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 両生綱 Amphibia > 有尾目 Caudata > オオサンショウウオ科 Cryptobranchidae > オオサンショウウオ属 Andrias > オオサンショウウオ Andrias japonicus
解説
- 本州(岐阜県以西)・四国と大分県に分布する日本固有種.全長1 mを超え,現生両生類で最大.
- 広島県では,本流の中・上流域(標高700 m以上)に生息.中流域の支流では用水路や小川でも見られる.
- 外見で雌雄を見分けるのは困難だが,性成熟して性的に活性のあるオスは,繁殖期になると総排泄腔腺が発達し,その部分が隆起する.
- 繁殖期は8月上旬頃,上流域の奥から水が湧き出すような巣穴で行われ,オスはふ化するまで卵を守る.
- 幼生は翌春巣穴から流れ出てくる.川の淀みなど流れの緩やかなところにとどまりつつ3年程度かけて変態する.
- 他の小型サンショウウオと違い,変態後も水中で生活する.
- 近年,河川改修や圃場整備などで住みかや巣穴がなくなり,川堰の建築のために繁殖期の移動が困難になっている.
- オオサンショウウオは約3000万年前の化石とほとんど姿を変えておらず,生きた化石と言われる.
天然記念物・RDB
- 国の特別天然記念物
- 環境省RDBカテゴリ:絶滅危惧II類 (VU)
- 広島県RDBカテゴリ(2003):絶滅危惧II類 (VU)
- 広島県RDBカテゴリ(2011):絶滅危惧II類 (VU)
- 広島県RDBカテゴリ(2021):絶滅危惧II類 (VU)
- 「広島市の生物」(広島版レッドデータブック):広島市の絶滅のおそれのあるもの・準絶滅危惧
- ワシントン条約附属書I(CITES Appendix I)
慣用名・英名・広島県方言
慣用名
英名
- Japanese giant salamander
広島県方言
- はんざけ(全国的にはんざきと呼ばれる)
ギャラリー
関連ページ
参考文献
- 比婆科学教育振興会(編). 1996. 広島県の両生・爬虫類. 168 pp. 中国新聞社, 広島.
- 松井正文・関慎太郎. 2008. カエル・サンショウウオ・イモリのオタマジャクシハンドブック. 79 pp. 文一総合出版, 東京.
- 小原二郎. 1985. 大山椒魚. 236 pp. どうぶつ社, 東京.
- 佐藤井岐雄. 1943. 日本産有尾類総説. 536 pp. 日本出版社, 大阪.
- 千石正一(編). 原色両生・爬虫類. 206 pp. 家の光協会, 東京.
- 中村健児・上野俊一. 1963. 原色日本両生爬虫類図鑑. 214 pp. 保育社, 大阪.
- 池田誠慈・後藤理史・塩路恒生・武内一恵・清水則雄・坪田博美. 2018 (2019). 離散後のオオサンショウウオの幼生が利用している落ち葉について. 広島大学総合博物館研究報告 10: 91-102. [Ikeda, S., Goto, M., Shioji, T., Takeuchi, K., Shimizu, N. & Tsubota, H. 2018. Leaf litter, a critical habitat for juvenile Japanese giant salamander, Andrias japonicus (Amphibia: Caudata). Bulletin of the Hiroshima University Museum 10: 91-102.]
インターネットリソース
- 広島県の文化財 - オオサンショウウオ https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/bunkazai/bunkazai-data-106110010.html
更新履歴
- 2015.07.14 ページ作成.
- 2016.03.30 幼生の写真を追加.
- 2020.11.09 ギャラリー追加.
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