アブラボテ
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アブラボテ Tanakia limbata
分類
動物界 Animalia > 脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 顎口上綱 Gnathostomata > 硬骨魚綱 Osteichthyes > 条鰭亜綱 Actinopterygii > コイ目 Cypriniformes > コイ科 Cyprinidae > タナゴ亜科 Acheilognathinae > アブラボテ属 Tanakia > アブラボテ Tanakia limbata
解説
- 岐阜県以西の本州,四国の瀬戸内海側,九州北部に分布.
- 広島県は分布のほぼ中央にあたり,太田川,三篠川,黒瀬川,沼田川,芦田川,江の川など県内各地に分布する.
- 肩部に暗斑がなく,口にやや長い1対のひげがある.体長は6~11cm.
- ヤリタナゴに似るがやや小型で体長4~7 cm,オスは体色が暗緑褐色,メスは産卵管が灰色であることで区別できる.
- 産卵期は4月から8月で,産卵は1回きりではなく,熟卵となったものから10~20粒ずつ数回に分けて生きた二枚貝の鰓の中に産卵する.
- 産卵後はオスが二枚貝の周りで縄張りを持ち,貝を守る.
- 帝釈峡ではカワシンジュガイ,黒瀬川ではマツカサガイとカタハガイの鰓に産卵し,その他の二枚貝には産卵せず,貝に対する選択性が顕著.
- 産卵された卵は貝の中でふ化し,稚魚となって出てくる.
天然記念物・RDB
- 環境省カテゴリ:準絶滅危惧(NT)
- 広島県RDBカテゴリ(2003):準絶滅危惧(NT)
- 広島県RDBカテゴリ(2011):準絶滅危惧(NT)
- 広島県RDBカテゴリ(2021):準絶滅危惧(NT)
慣用名・英名・広島県方言
慣用名
英名
広島県方言
- にがぶな(全県)
- ぼて(備北)
- にがっちょ(三次・吉舎・帝釈・芸北)
- にーがん(黒瀬川)
備考
参考文献
- 比婆科学教育振興会(編). 1994. 広島県の淡水魚, 増補改訂版. 239 pp. 中国新聞社, 広島.
- 中坊徹次(編). 2013. 日本産魚類検索 全種の同定, 3版. xlix + xxxii + xvi + 2428 pp. 東海大学出版会, 秦野.
- 田口 哲. 2014. フィールドガイド 淡水魚識別図鑑 日本で見られる淡水魚の見分け方. 256 pp. 誠文堂新光社, 東京.
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