嚴島神社世界遺産登録20周年記念事業観察会
提供: 広島大学デジタル博物館
(お知らせ/20160703宮島自然植物実験所講座から転送)
ナビゲーションに移動検索に移動「嚴島神社」世界遺産登録20周年記念事業 野外観察会
- 世界遺産「嚴島神社」の厳島神社の建造物群に加えて,その登録資産である弥山を含む森林区域(弥山原始林)の自然を観察します.
- 一般社団法人宮島ネイチャー構想推進協議会が共催しています.
- 申込および詳細は宮島観光協会まで.http://www.miyajima.or.jp/20th/
概略
- 天然記念物「弥山原始林」観察会
- 世界遺産の登録区域(含,バッファーゾーン)にある,自然を専門の先生と巡る観察会.
- 先着30名募集(要、予約:1ヶ月前から受付)
- 世界遺産登録記念事業実行委員会(宮島観光協会内)
- TEL.0829-44-2011
- kansatsu@miyajima.or.jp
日程
日程 | 経路 | 見どころ | 距離(km) |
2016年4月2日(土) | 広島大学の観察路.大元公園から室浜のコースの往復.午後3時ころまで. | 宮島で見られる代表的な植物.全体的な基礎知識. | ca. 12 km(約2万歩) |
2016年5月7日(土) | 登りはロープウェー.榧谷駅から仁王門経由で白糸川コース.午後3時ころまで. | ロープウェー下の森林,ハイノキなど. | (約1.6万歩) |
2016年6月4日(土) | 宮島港から山辺の小道,大元公園. | 午前中のみ.矮小化した植物,石垣や路傍の植物など. | (約0.9万歩) |
2016年7月3日(日) | 大元公園周辺 | 午前中のみ.モミ林.ミミズバイなど. | (約0.8万歩) |
2016年8月7日(日) | ヤマモガシ,ホンゴウソウ,シロシャクジョウなど. | (約1.3万歩) | |
2016年9月3日(土) | 低地から山地にかけての森林. | ||
2016年10月2日(日) | 登りはロープウェー.大元公園コース. | 弥山原始林. | (約2万歩) |
2016年11月6日(日) | 厳島神社から紅葉谷のロープウェー乗り場周辺 | モミ林.モミやミミズバイ | (約1.1万歩) |
内容
2016年4月2日(土)
- 広島大学の観察路で植物を観察.大元公園から室浜のコースの往復で約12 km(2万歩程度).宮島の低地で見られる代表的な植物を見るとともに,宮島自然植物実験所で全体的な基礎知識の解説.
- 観察したおもな植物:アカマツ,クロマツ,モミ,アラカシ,シリブカガシ,クスノキ,シロダモ,イヌガシ,ヤブニッケイ,カゴノキ,コバノミツバツツジ,ヤブツバキ,ヒサカキ,サカキ,カンザブロウノキ,ミミズバイ,クロバイ,クロキ,カマツカ,ザイフリボク,ウリハダカエデ,タイミンタチバナ,ヤマモモ,ヒメユズリハ,トキワガキ,ヒノキバヤドリギ,サルトリイバラ,イヌザンショウ,コバンモチ,ミヤマガマズミ,コシダ,ウラジロ
- 「宮島の植物と自然」(広島大学大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所(編), 坪田博美・向井誠二. 2009)を参照.
- 参考文献
2016年5月7日(土)
- 登りは紅葉谷駅からロープウェー,途中の榧谷駅で下車.仁王門を経由して,白糸川コースで下山.ロープウェー下の森林や,ハイノキやダイセンミツバツツジなどを観察.海抜約300 mで森林が変化することを解説.
- 観察したおもな植物:イチョウ,クスドイゲ,アラカシ,モミ,ソテツ,スギ,オモト,マンリョウ,アカマツ,ダイセンミツバツツジ,ハイノキ,モミ,ツガ,
- 記録(諸石):2016年5月7日.曇りのち晴れ.厳島世界遺産20周年記念事業による植物観察会が宮島で行われた.9時に桟橋に集合し,有の浦,御笠浜を歩き,厳島神社にまみえる.食事処とりい付近にクスドイゲがあり,周辺の植物について説明.紅葉谷川沿いを歩きロープウェーに乗り,弥山原始林を見下ろしながら榧谷駅まで上がる.海抜100 mまではアラカシやシリブカガシ,300 m以上でアカガシ,ツクバネガシ,ウラジロガシが出現するとのこと.榧谷駅から尾根を歩き,ウリハダカエデ,ヤブニッケイ,ソヨゴ,アラカシ,シロダモ,コジイ(花),ヤブツバキ,カナメモチ,マルバアオダモ(花)を観る.獅子岩を通過し,シキミ,ヒサカキ,クサイチゴ,サカキ,ネズミモチ,コガクウツギ(白花),クスノキ,サルトリイバラ,イヌガシ,クロバイ(花),ガンピ,コバノミツバツツジ,ミヤマガマズミ,アカマツ,ネジキ,ヒメヤマツツジ,イヌガシ,ナガバモミジイチゴ,アカガシ,スギ,ヒノキ,クロキ,ホウロクイチゴ,ツガを観る.霊火堂に差しかかる手前で,ナワシロイチゴらしき植物が樹木に絡んでいた.同種に似るキビナワシロイチゴ(本州・九州に稀産)は花崗岩地帯にほとんど分布しないため,ナワシロイチゴである可能性がある.霊火堂で昼食.昼食後,セッコクが着生するモミを過ぎ,仁王門に向かう.途中,クロバイ,ハイノキ(花)リョウブ,ヤブムラサキ,ナンゴクウラシマソウ,アオテンナンショウ,ダイセンミツバツツジ,ヤマウルシ,タラノキ,ワタゲカマツカ(花)を観る.仁王門を経由し,白糸川を下る.途中,ウリハダカエデ,シキミ,ヒサカキ,イヌガヤ,スギ,イヌガシ,シロダモ,ネズミモチ,サルトリイバラ,ソヨゴ,コシダ,サカキ,ヤマモモ,アカマツ,クロバイ,カンザブロウノキ,タイミンタチバナ,ツガ,アセビ,ミミズバイ,ウラジロ,ネジキ,アラカシを観る.ミミズバイ,カンザブロウノキ,イヌガヤなどは白糸川下流のやや暗く湿った場所に現れる傾向がある.白糸川を下り,大聖院ルートの入り口に到着.広島県では宮島のみで生育が確認されているトサムラサキを観察し,大聖院に向かう.途中,テイカカズラ,イズセンリョウ,ヒメイタビ,カナメモチ,ハスノハカズラ,サカキカズラ,サンカクヅル,コバノタツナミソウ(花),ツタバウンラン,キランソウ(花),カタバミ(花)を観る.15時ごろに大聖院に到着,現地解散とした.
2016年6月4日(土)
- 宮島港から山辺の小道を散策.石垣など人家周辺で見られる植物やシカの影響を受けている植生を観察.
- 観察したおもな植物:アイトキワトラノオ,アカマツ,アカメガシワ,アセビ,アラカシ,イヌガシ,イヌビワ,イノモトソウ,イワヨモギ,ウツギ,ウリハダカエデ,ウメノキゴケ,エダツヤゴケ,エノキ,オオバコ,オガタマノキ,カゴノキ,カタバミ,カナメモチ,カンコノキ,クサギ,クスドイゲ,クスノキ,クズ,クロマツ,コウヤマキ,コシダ,コツボゴケ,コバノタツナミ,コバノチョウチンゴケ,コバノヒノキシダ,サカキカズラ,シキミ,シロダモ,ジンガサゴケ,スギ,ススキ,タチシノブ,タンスイベニマダラ,ツユクサ,ツルウメモドキ,テイカカズラ,トキワトラノオ,トゲシバリ,ナツヅタ,ナワシロイチゴ,ナワシログミ,ヌルデ,ネズミサシ,ノブドウ,ハイゴケ,ハスノハカズラ,ハゼノキ,ハゼラン,ハマキゴケ,ハマクサギ,ヒサカキ,ヒジキゴケ,ヒノキ,ヒメイタビ,ヒメクラマゴケ,ヒメハシゴシダ,ヒロハツヤゴケ,ビロードシダ,フタバネゼニゴケ,ベニシダ,ホソバオキナゴケ,マルバウツギ,ミツデウラボシ,ミミズバイ,ミヤマチドメ,ミヤマハイゴケ,ムクノキ,メキシコマンネングサ,メドハギ,メリケンカルカヤ,メリケントキンソウ,モミ,ヤブニッケイ,ヤブマオ,ヨウシュヤマゴボウ,ヨモギ
2016年7月3日(土)
- 大元公園周辺を観察.天然記念物一部であるモミ林を散策し,モミやミミズバイ,イヌガシなど代表的な植物を観察.
2016年8月7日(日)
- 宮島港から包ヶ浦を観察.ヤマモガシやホンゴウソウ,ヒナノシャクジョウなどを観察.
- 記録(諸石):2016年8月7日.晴れ.厳島世界遺産20周年記念事業による植物観察会が宮島で行われた.9時に桟橋に集合.原爆の日の前後に開花するヤマモガシをメインの目的とし,包ヶ浦キャンプ場へ向かった.はじめに江戸時代の宮島の景観について説明があった.宮島小学校に向かう途中,コバノミツバツツジ,コシダ,アラカシ,シキミ,アカマツ,ネジキ,アセビ,ヤブムラサキ,ヤマウルシ,ハゼノキ,ヒサカキ,ミミズバイ,ヤマツツジ,アカメガシワ,カクミレノ,カナメモチ,ヒメイタビ,ヤブツバキ,カマツカ,ツルウメモドキ,ホウロクイチゴ,ハスノハカズラ,ヤマザクラ,クサギ(花),タラノキ,ヤマフジ,サカキカズラ,カエデドコロ,カタバミ,コニシキソウ,ヒメチドメを観る.学校内には,イヌビワ(実),シャリンバイ,クスノキ,トラノオジソ,モロコシソウ(苗),イノモトソウ,サンカクヅル,ミツバアケビ,スイカズラ,ヒメヤマツツジ,イロハモミジ,キンモクセイ,ナンテンがあった.その後,ノキシノブ,イヌガシ,ネズ,シロダモ,ジャケツイバラ,ヤマモモ,スギ,ナツツバキ(植栽),ダンドボロギク(花),イヌツゲ,ハマゴウ,ウリハダカエデ,カンコノキ,ノイバラ,ノブドウ,ナガバタチツボスミレ,アオテンナンショウ,ナンゴクウラシマソウ,ヘクソカズラ(花),ジャゴケ,ヒメユズリハ(幼芽),タチシノブ,トラノオシダ,ヌルデ,ツタウルシ,エノキ,ネズミモチ,カンコノキ(花),マンリョウを見ながらトンネルを通過.芝生のシカを横目にアオギリ(現・アオイ科),ウラジロ,コバノヒノキシダ,リョウブ,テイカカズラ,ソヨゴを観る.アオギリはかつてはアオギリ科に置かれていたが,APG植物分類体系ではアオイ科に移動している.またカンコノキはトウダイグサ科に置かれていたが.現在はコミカンソウ科に含まれた.檜皮の森に差しかかる手前でテッポウユリ,ヒメムカシヨモギ,キョウチクトウ(植栽・花),スダジイ(植栽)を観る.檜皮の森を経由し,包ヶ浦キャンプ場に向かう.途中,イズセンリョウ,サカキ,シリブカガシ(花),タマミズキ,カギカズラ(対生),オオバヤシャブシ,ナンキンハゼ,クマノミズキ,サルトリイバラ,ヒメヤシャブシを観る.ナンキンハゼは中国原産の落葉高木で,ハゼノキの代わりに蝋をとる材料として使われるようになったことからその名がついた.ナンキンハゼはシカが食べず,奈良公園での繁茂が問題となっている.村中ほか(2005)による「特定外来生物に指定すべき優先度の高い種」のリストの中では,ナンキンハゼは最低ランクに位置づけられているが,今後生態系への影響が懸念される.包ヶ浦キャンプ場でヤマモガシを観る.花期を見込んでやってきたが,サツマニシキの幼虫による食害が樹木全体に及んでいた.キャンプ場から奥に進むと,やや薄暗い林床があり,腐生植物のホンゴウソウ,シロシャクジョウ,ヒナノシャクジョウを観る.14時過ぎ,現地解散.
- 参考文献:村中孝司・石井 潤・宮脇成生・鷲谷いづみ. 2005. 特定外来生物に指定すべき外来植物種とその優先度に関する保全生態学的視点からの検討. 保全生態学研究 10: 19–33.
2016年9月3日(土)
- 台風接近のため予定を変更し中止.
2016年10月2日(日)
- 大元公園コースを歩き,弥山原始林を観察.登りはロープウェー.
- 記録(諸石智大):2016年10月2日.曇り.厳島世界遺産20周年記念の植物観察会が行われた.参加者は9名.紅葉谷ロープウェーで獅子岩駅(430 m)まで登り,弥山原始林を観察するコースであった.厳島神社の社殿裏のクスドイゲを見る.その周辺にニセアカシア,アセビ,イロハモミジがあった.宮島のアセビは植栽と野生のものがあり,植栽のアセビは葉が細い印象を受ける.紅葉谷に行く途中,アカマツ,アラカシ,マルバウツギ,ハゼノキ,コバノミツバツツジ,ヒサカキ,シキミ,カナメモチ,ツクバネウツギ,ヤブムラサキ,トラノオジソ(f),タチツボスミレ,ホウロクイチゴを見る.ハゼノキやヤマウルシは紅葉が早いため,常緑樹林の中で赤くなった羽状複葉がよく目立った.坪田先生による植物のゲノムや染色体に関する話を聴きながら紅葉谷ロープウェーに向かう.ロープウェーは榧谷駅(360 m)を経由し,獅子岩駅(430 m)に通ずる.乗車中は対岸や瀬戸内海を見ることもできるが,宮島の自然や,高さによって出現する植物が変化していく様子を見ることもできる.低地にはモミやスギ,アラカシが多く,高さ300 mを超えるとウラジロガシやアカガシを主体とした樹林を見ることができる.10時過ぎ,獅子岩駅でサツマニシキ(マダラガ科)が飛来する様子を観察した.シロダモ,アセビ,シキミ,ヒサカキ,ヤブツバキ,ソヨゴ,クロバイ,サカキ,ネズミモチ,ウラジロガシ,アカガシなどの暖温帯系の常緑樹を見ながら霊火堂に向かう.宮島の特徴として他の場所に少ない植物を島内では普通に見られることが挙げられる.イヌガシやカゴノキは宮島の森林を構成する常緑樹として欠かせないし,カギカズラやタマミズキに出会う機会も多い.途中,弥山原始林とその価値を称えるエングラー博士(旧ドイツ)についての看板があり,マツブサ,ハマクサギを見る.霊火堂で休息したのち,モミ・ツガ林を観察しながら仁王門を経由し,駒ヶ林(506 m)に向かう.駒ヶ林は宮島の最高峰弥山(535 m)に次ぐ高さで,厳島合戦の古戦場とされる.サルトリイバラ,アカマツ,クロバイ,ヒノキ,ネズを見ながら頂上に向かう.駒ヶ林の頂上は一枚岩になっており,そこで昼食をいただいたあと,宮島の名のついたミヤジマママコナの花を見ることができた.13時過ぎ,リョウブ,ハイノキ,ダイセンミツバツツジ,ユズリハを見ながら大元公園へ降りる.途中,大きな岩が覆いかぶさった岩屋大師があり(十七丁),ここを潜るとむき出しの岸壁から伸びるコウヤマキとヤマグルマを同時に見ることができた.両種は谷筋・露岩の見られる急傾斜地などに生育し,宮島では個体数が少ないとされる.岩屋大師を出,道なりに登山道を降りていく.途中,タラヨウ,サンヨウアオイ,ミミズバイ,コジイ,シリブカガシ,トキワガキを見る.一本一本の樹木はそこまで幹が太くないが,林冠を覆ってしまうことで,林床にはほとんど植物が生育していない.これはその森林が安定している状態であることを示しているということを坪田先生がお話された.しかし,森林の内部は薄暗いためか,木の根本に生える大小さまざまなキノコが我々の目を引いた.中には奇抜な色・形をしているキノコもあり,思わず写真を撮った.15時過ぎ,予定通りの時間に大元公園に到着.現地解散となった.
- 観察したおもな植物:アオテンナンショウ,アカガシ,アカマツ,アセビ,アラカシ,イヌガシ,イノモトソウ,ウラジロ,ウラジロガシ,ウリハダカエデ,カキノキ,カギカズラ,カゴノキ,カタバミ,キランソウ,キレハノブドウ,クロキ,クロバイ,コウヤマキ,コガンピ,コシダ,コジイ,サカキ,サルトリイバラ,サンカクヅル,サンヨウアオイ,シキミ,シハイスミレ,シリブカガシ,シロダモ,スギ,ソヨゴ,タマミズキ,タラヨウ,ダイセンミツバツツジ,ツガ,トキワガキ,トサムラサキ,ナガバモミジイチゴ,ヌルデ,ネジキ,ネズ,ネズミモチ,ハイノキ,ハスノハカズラ,ハゼノキ,ハマクサギ,ヒサカキ,ヒノキ,ホウロクイチゴ,マツブサ,マルバウツギ,ミミズバイ,ミヤジマママコナ,モミ,ヤブツバキ,ヤブニッケイ,ヤブムラサキ,ヤマグルマ,ヤマモモ,ユズリハ,リョウブ
2016年11月6日(日)
- 宮島港からうぐいす道を経由して紅葉谷公園まで歩き,紅葉を観察.
- 記録(中原-坪田・坪田):2016年11月6日.晴れのちくもり.厳島世界遺産20周年記念事業による植物観察会が宮島で行われた.今回が最終回.9時に桟橋に集合.宮島港からうぐいす道へ向かう.港の駐車場の傍にトラノオジソとシソの野生型が混生しているのを観察.花が終わっていたが,花序の長さや鋸歯などが異なる.宮島には他にレモンエゴマが生育している.道路を進むとハゼノキとヤマウルシ,ヌルデが並んで色づいていた.ウルシの仲間の分類や紅葉の説明を行った.途中,アカマツやアラカシ,ヤマモモ,ヤブツバキ(果実),ソヨゴ(果実),リョウブ,アセビ),シキミ,ミミズバイ(果実),ヒサカキ(蕾),コバノミツバツツジ,サカキカズラ,ハスノハカズラ,コシダなどを観ながら歩く.シロダモとイヌガシが蕾と果実の両方をつけており,前者の果実は赤色,後者は黒紫色に成熟していた.唯一野生のカエデ類であるウリハダカエデも色づきはじめ.高木層にモミ,低木層にミミズバイが見られる植生が谷筋に分布し,宮島の低地で見られる典型的な植生のひとつであることを説明.Deer lineの説明とともに,ヒメイタビがニホンジカの影響の有無で大きさが異なることを観察.宮島ロープウェイに向かう道にオガタマノキの大木があり,その果実が道に落ちていたので観察.紅葉谷のロープウェイバス停付近から紅葉谷を下りながら,色づき始めたイロハモミジやオオモミジ,トウカエデを観察.いずれも宮島に自生はなく,植栽されたものであることを説明.11時30分,岩惣の前で解散した.
- 観察したおもな植物:アカマツ,アカメガシワ,アセビ,アラカシ,イヌガシ,イロハモミジ,ウラジロ,ウリハダカエデ,エノキ,オオバヤシャブシ,オガタマノキ,カクレミノ,カナメモチ,カヤ,カンコノキ,キョウチクトウ(植栽,開花),クロキ,コガクウツギ,コシダ,コバノミツバツツジ,サカキカズラ,サルトリイバラ,シロダモ,ススキ(花序),スノキ,スミレモ類,ソヨゴ,タカノツメ,ナワシログミ,ナンキンナナカマド,ネジキ,ハスノハカズラ,ヒサカキ,ヒメイタビ,ヒメヤマツツジ,ホウロクイチゴ,マメヅタ,マルバウツギ,マンリョウ,ミツデウラボシ,ミミズバイ,ミヤマガマズミ,ムクノキ,モミ,ヤブツバキ,ヤブニッケイ,ヤブムラサキ,ヤマハゼ,ヤマモモ,リョウブ