3.コケ植物の分類と生態

蘚類
苔類
ツノゴケ類
コケ植物の分類

世界で約2万種,日本ではその1/10に相当する約1800種が知られています.コケ植物は,蘚(せん)類,苔(たい)類,ツノゴケ類の3つに大別でき,それぞれを別の門に分類する場合もあります.

コケ植物の観察方法 観察のポイント

コケ植物を観察する場合,実体顕微鏡下でピンセットを使って解剖して,葉の形や細胞の様子などを光学顕微鏡で観察します.

観察の際には,葉の形や大きさ,葉のつき方,中肋(ちゅうろく)などの葉の中央部に見られる脈状の細胞列の有無や状態,葉の細胞の大きさや様子,葉の縁や基部の細胞の分化の様子,茎や葉,植物体の切片の細胞の配列,仮根の様子,剋浮糺剳ヌの細胞,気孔の有無や位置,剳ソのねじれ,凾フ付け根にある雌包葉の形,胞子の大きさや形態,生殖器官のできる位置,雌雄性,無性芽の有無や形,無性芽のできる場所,茎表面の突起類の形などがポイントになります.あるいは,KOHなどの試薬による呈色反応が有効な場合もあります.苔類では細胞内に見られる油体の形や大きさや,葉状体の腹側に見られる腹鱗片の形が重要でとなります.

生育環境も重要な指標となりますので,採集の際に環境も記録しておきましょう.

蘚類

苔類

ツノゴケ類

コケ植物の系統関係

コケ植物の生態


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