2008年9月21日の第471回植物観察会は、三原市高坂町仏通寺で行われた。仏通寺第2駐車場に10時集合、参加者31名。バスは豪雨の中を出発したが、仏通寺に到着した頃から、やや小降りになった。井長さんから仏通寺についての説明があり、豊原から仏通寺は広島県におけるクロキの分布東限に当たるなどの植物に関する注目点について説明があった。駐車場近くでシホウチク、ボダイジュ、オオカグマ、ヌリトラノオ、タラヨウなどを観察する。仏通寺本堂入り口の川岸に県天然記念物「仏通寺のイヌガヤ」(1961年指定)があり、1397年の開山の折に植えられたと言われる。天然記念物指定当時から47年を経てどれくらい大きくなっているかを知るために、大きさの調査を行った。その結果は、根回り周囲480cm(指定時測定値450cm)、胸高周囲 381cm(352cm)であり、枝張りは東9.1m(6.1m)、西9.3m(8.0m)、南9.6m(8.0m)、北12.3m(10.0m)であった。広島県百科事典によると雄株ということであったが、現地の看板には雌株と記されている。観察の結果雄株のように思われたが、開花結実について確認する必要がある。イヌガヤの樹上には、アオネカズラが着生している。杉並木は見事であり、イロハモミジの植栽木が沢山見られて紅葉も期待されるので秋にも訪れてみたい所である。シャシャンボ、コシダ、ナナメノキ、クロキ、カナメモチなどシイ林域に生育する植物が出現しているが、コジイはなかった。(Toyohara 記)
|