2008年1月27日の第463回植物観察会は江田島市能美島中町の真道山(286.6 m)で行なわれた.中町フェリー桟橋に9:40集合。参加者37名。最初に訪れたのは、桟橋の南方約800mにある、中町八幡神社の社叢である。直径50cm内外のコジイ林には、タイミンタチバナ、コバンモチ、ミミズバイ、ヤマビワなどの希少種のほかにクロキ。クロバイ、サカキ、ヤブツバキ、ヤブニッケイ、カナメモチ、カクレミノ、ネズミモチ、カゴノキ、シロダモ、ヒサカキ、マンリョウ、クスノキ、モッコク、シャシャンボなどの常緑広葉樹が見られた。社叢に残された植物から、能美島の原植生がスダシ−ミミズバイ群集に属する照葉樹林であったことを知ることが出来た。八幡神社を南東部に進むと真道山森林公園に入る。ナナメノキが1本ここだけに見られた。真道山の植生は、アカマツ・コナラ二次林であり、アセビ、ソヨゴ、イヌツゲ、リョウブを欠くことから、アカマツ-アラカシ群集のネズ亜群集に属する。アセビは森林公園入り口付近に1本、リョウブも1本あったそうであるが、私は確認できなかった。イヌツゲは山頂直下で3本確認できた。ソヨゴは見られなかった。山頂には展望台があり瀬戸内海の美しい景色を四方に見ることが出来る。帰りは尾根筋を北上する林道を下る。シリブカガシはこの付近にしか見られなかった。(G Toyohara記)
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