2007年12月16日の第462回植物観察会は呉市音戸町の瀬戸島山(339.5m)で行なわれた。奥の内小学校に10時集合。参加者44名。瀬戸島山は1/2.5万地形図では無名の山となっているが、現地では山名を記した道標がある。又、地図には奥の内小学校から瀬戸島山へ通じる道も記していないが、久藤先生の案内でイノシシの荒らし回った小道を行くことが出来た。山頂直下に30m四方くらいで小面積ではあるが、カゴノキ林があり、胸高周囲が166,158,135,125cmなど大径木のカゴノキが林立していて見事である。瀬戸島山の登山では、アセビ、ソヨゴ、イヌツゲ、リョウブの4種を探すのを目的とした。ソヨゴは海抜高150mを過ぎたころ高さ50cmの稚樹が1本、200m過ぎで30cmの稚樹が1本、250m過ぎで50cm以下の稚樹が5本(清盛寺の近くで胸高直径5cmのソヨゴが1本)見つかった程度である。イヌツゲは清盛寺周辺で集中的に見られたが、他では見なかった。アセビは清盛寺で1本見つかった。リョウブは見なかった。コシダ、シャシャンボ、クロキは沢山見られたが、これら3種の出現する二次林はシイ林域に成立するアカマツ−アラカシ群集に属することを示す。アセビ等の4種が欠如する二次林は同群集のネズ亜群集であり、島嶼部に見かける型の二次林で、本地域の大部分はこれに属することになる。(Toyohara記)
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