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ヒコビアミニレタ− No. 318  2006年5月24日

 2006年5月14日の第443回植物観察会は山口県大島の文珠山で行われた。文殊堂手前の駐車場に10時集合。参加者39名。駐車場は海抜高約400mの地点にあり、付近にはアオテンナンショウ(花)、ナルコユリ、ハマクサギ、ムベ(花)等が目立つ。文殊堂付近の森林は鬱蒼と茂り、ウラジロガシ、アカガシ、イヌシデ等の大木が目立つ。境内にはエノキ、イチョウ、イロハモミジの大木も見られた。文珠山登山道沿いには胸高周囲250cmにおよぶイロハモミジが見られた。登山道沿いの森林の優占種はイヌシデであり、ウラジロガシ、タブノキ、ケヤキ、カナクギノキ等の樹木が混生するが、山頂近くではタブノキ優占林に変わる。山頂は開けており、なだらかなのろ地形である。山頂のみカタバミ、オランダミミナグサ、スズメノカタビラ、オオバコなどの雑草がみられ、登山道沿いの植物とは対照的である。文珠山は、花崗岩地であるにも拘わらず植生が良く保たれており、アカマツ、コナラ、ネジキ、ナツハゼ、ネズ、コバノミツバツツジなどの里山の二次林に出現する植物が殆ど見られなかった。また、文珠山では瀬戸内海の島嶼で欠ける事の多いアセビ、ソヨゴ、リョウブ、スノキ、イソノキ、イヌツゲ(山頂付近にのみ出現)は見られなかった。(Toyohara記)