植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter517

提供: 広島大学デジタル博物館
2020年12月10日 (木) 16:01時点におけるUchida (トーク | 投稿記録)による版
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
ナビゲーションに移動検索に移動

ヒコビアミニレター No. 517(2020年10月29日)

 2020年10月18日の第640回植物観察会は,広島市安佐北区可部町 太田川中流域(海抜28~50 m)で行われた.参加者47名.集合地のあき亀山駅は,廃線後に電化再延伸された可部線の終点として2017年3月に開業,隣接地に広島市立安佐市民病院が建設中である.道幅の狭い県道を歩くため,一列で細長くなるように心がけたが,やはり,所々で団子状になってしまった.人家の生け垣にカンツバキの花,雑種親のサザンカの影響で秋に咲く.今年はキンモクセイの花つきが良い.路傍に外来種のセイタカアワダチソウ,アメリカセンダングサ,コマツヨイグサの花.崖状の斜面にチャの白い花が咲き始め,キヅタの若果,イヌビワの果,イタビカズラ,カラムシの果,岩上にイワヒバが多い,上層はアラカシ,カナムグラ・カエデドコロ・ウツギに果,イヌタデは花,ハスノハカズラが繁茂しているが果は見えない.1.1 kmで赤レンガの旧亀山発電所に到着,明治45年創業以来の洪水痕跡がパネルに示されている.ここから上流は太田川の穿入蛇行が顕著になり,凸側に礫が堆積,凹側は削られて岩壁となっている.上流に向かって県道左側が堆積の始まり,漁協養魚場のそばに数本のエノキとサイカチの大樹がある.今年の果実(莢,さや)が見えるが,落下しているのは昨年のものばかり.関先生が、持参された洗面器に拾った莢を入れ,河原で洗濯の実演,サポニンが多いため良く泡立った.ここの河原にはネコヤナギが多かったはずだがアカメヤナギが少数残っているだけ.河畔林にはオニグルミが数本,落下果実には果肉が残っていなかった.ここから上流の河畔林と県道の間は工場や民家となっている.外来種のムラサキカッコウアザミの花,ウメモドキに赤い果,スズメウリの果はまだ緑色,1本の桜が開花中,花弁は一重でフユザクラのようだ.近くの石垣上にサクラタデの小株、大きな花が美しく皆のカメラが向けられるが,そばのエノキグサは無視.タラノキ・ネムノキ・ヌルデに果実があった.河畔林の最も広い場所が柳瀬,ここで昼食.上流に樽床ダムができるまでは,清流と広い河原が人気だった.現在は市営無料キャンプ場,エノキが程よい日陰を作っている.本夏のキャンプ流行りで,土日は混雑している.ここまで2.6 km,疲れた人はここまで,半数はさらに上流を目指す.林縁にフユイチゴの赤い果実,ガマズミ・コガクウツギ・アマチャヅル・クズに果,チヂミザサが咲き始め,ヒナギキョウの残花,イヌホオズキに花と果,群生するダンドボロギクに白い冠毛,コバノタツナミに果.このあたりの樹林はアラカシが優占,ナラガシワ,コナラ,カゴノキなど.今井田から筒瀬橋を渡り右岸を下る.林縁のナワシログミにつぼみ,ヤマシロギクの花,ヤマノイモにむかご,ノグルミに果が見える.改修された堤の上を歩き,市指定天然記念物の筒瀬八幡神社社叢へ,タブノキ,クロガネモチ,ナナミノキ,アラカシ,ヤブツバキなどが生育しているが,平成17年9月の洪水被害と改修工事によって規模が縮小している.筒瀬福祉センターでは清潔なトイレを使わしていただいた.少し下流の安佐北大橋を渡り,柳瀬キャンプ場入口を経て,3.2 kmで,あき亀山駅.この日は最高気温24度を超え,マスクを付けて舗装路を歩くのは少々暑すぎた.

(H. Taoda 記)

デジタル自然史博物館 / 広島大学 / 宮島自然植物実験所 / 植物観察会のトップ / 過去のヒコビアミニレター / 古いNews | 植物 にもどる