レンプクソウ
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レンプクソウ Adoxa moschatellina L.
シノニム
その他
- Adoxa moschatellina Linn.(広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会 1997で採用.)
分類
種子植物門 Spermatophyta > 被子植物亜門 Angiospermae > 双子葉植物綱 Dicotyledoneae > レンプクソウ科 Adoxaceae > レンプクソウ属 Adoxa
解説
- 典型的な春植物で,3月ころに出芽して,4月に開花すると,5月ころには地上部が枯れて,地下の塊茎が休眠する.
- 本種の分布は北村ほか(1957)によれば近畿地方以東となっていたが,1978年に関太郎が神石町で発見した.続いて,1979年に三上幸三が府中市で見つけ,この材料で井波(1981)が図説した.
- さらに,1986年に桑田武子が三良坂町で発見し,関・吉野(1986)で報告された.その後,桑田健吾・武子により総領町と吉舎町に分布域が拡大された.
- 稲葉ほか(1992)は韓国と西南日本のレンプクソウの染色体を観察し,韓国では2n=36,熊本県で2n=36と54,広島県三良坂町,帝釈峡,岡山県新見市からは2n=54を報告している.
花期
- 4月に開花.
分布・産地・天然記念物
分布
- 広島県中・東部の吉備高原面で,安山岩・古生層・石灰岩地帯に稀に分布し,川岸の砂地,林床,礫の多い林縁など様々な環境に生育している.
- 広島県外では,岡山県で,さらに,1985年に熊本県でも発見された.
産地
天然記念物
- 三良坂町天「レンプクソウ」(全域).
標本
- 総領町(kk-3738),吉舎町(tk-1006),三良坂町(ts-863120),神石町(ts-780503),府中市(um-790427)
慣用名・英名・広島県方言
慣用名
- レンブクソウ
英名
広島県方言
備考
- 広島県RDBカテゴリ: 絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)
- 環境庁コード: 53730
- 県RDB
文献(出典)
- 井波(1981),土井(1983),関・吉野(1986),稲葉(1992),広島県(1995),関ほか(1996),広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会(1997)
引用文献
- 稲葉一文・佐藤武之・戸田義弘.1992.九州に産するレンプクソウについて.BOTANY 42: 19-22.
- 井波一雄.1981. 広島県植物図選I.100 pls. + 13 pp. 博新館,広島.
- 北村四郎・村田 源・堀 勝.1957. 原色日本植物図鑑 草本編I. 297 pp. 保育社,大阪.
- 関 太郎・吉野由紀夫.1986. ヒコビア植物観察会の記録,1985年4月-12月.ヒコビア 9: 537-543.
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