植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter473
ヒコビアミニレターNo.473(2017年10月4日)
2017年8月20日の597回植物観察会は広島市佐伯区倉重の広島市植物公園で行われた.講堂に10時集合.参加者43名.30分程度植物公園の概要と大温室のリニューアルについて説明を行った.当園は1976年11月に開園しており,開園後40年が経過している.開園前の1970 (昭和45)年に園内の大部分(4.7 ha)を焼失する山火事があり,樹木の大半は開園前後に植栽されたものである.大温室のリニューアル工事も進んでおり,来春再オープン予定.園内植栽の概説後,展示資料館-竹園-針葉樹園-香りの小径の順路で観察を行った.竹園では,メグロチク(開花後),ホウライチク,トウチク,ナリヒラタケ,リュウキュウチク,ヤダケ,モウソウチクなどを観察し,竹・笹・バンブーの違いやマダケ・ハチク・モウソウチクの見分け方を説明した.針葉樹園では,ラクウショウ(実),イチイ,キャラボク,コウヤマキ,クロキ,カラマツ,ユサン(実),メタセコイアなど主要な針葉樹を観察した.また,世界の特徴的なマツについて,葉の枚数(二葉,三葉,五葉),葉の長さ,球果の形などに着目した.園内で見られる主なマツ属植物として,アカマツ,クロマツ,ゴヨウマツ,カラマツ,チョウセンゴヨウ,バージニアマツ,バンクスマツ,ストローブマツ,アレッポマツ,テーダマツ,ハイマツなどがある.落葉性ブナ科の見本園ではクヌギ,アベマキ,コナラ,ミズナラ,ナラガシワを,対面のニレ科見本園ではハルニレ,アキニレ,ケヤキなど,モクレン科見本園では,タイサンボク,コブシ,タムシバ,オガタマノキなどを,モクセイ科見本園ではヒトツバタゴ,ハシドイ(花),ニンジンボク(花)をそれぞれ観察した.休憩展望塔にて昼食休憩.午後はハギ園で秋の七草とマメ科植物(アメリカデイゴやコバノセンナなど)を見て樹林観察園へ.樹林観察園では,広島県の植生帯に対応した樹木が植栽されており,シイやカシなどの照葉樹林,ブナやミズナラなどの夏緑広葉樹林などを順番に見て回った.途中,チュウゴクボダイジュの前で,発見の経緯などについて豊原先生の解説をうける.日本庭園のヤマアジサイ,ミズバショウやハナショウブなどを見て里山の野草園へ.サボテン温室・フクシア温室を見学したあとで,15時に解散.
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