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=ヒコビアミニレター No. 460(2016年8月21日)=
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=ヒコビアミニレター No. 461(2016年9月26日)=
 2016年9月11日の第585回観察会は比婆郡比和町の吾妻山で行われた.天気は晴れ,参加者は**名.休暇村吾妻山ロッジ駐車場に10時30分集合となっていたが,10時前にはバスを含めて多くの方が集合,出発時間まで付近で観察,[[ツリフネソウ]],[[ミゾソバ]],[[ヒメキンミズヒキ]],[[ゲンノショウコ]],[[イヌタデ]],[[アシボソ]]が開花中,[[サワフタギ]]が瑠璃色の果実を着けている.コースの概要説明後に出発,直径1 mを超える[[アカイタヤ]]の大木があり,伊藤之敏さんから発見のいきさつ,[[イタヤカエデ]]と違いについて説明を受ける,配布された見事な図は氏の直筆で「ひろしまの林業」誌の扉絵として連載されたもの(2008年10月号).疎林内の路傍には[[ウバユリ]],[[ユキザサ]],[[コバノフユイチゴ#慣用名|マルバフユイチゴ]],[[チゴユリ]]に果実,[[ミズヒキ]],[[タニソバ]],[[オオカニコウモリ]],[[ケヤブハギ]],[[タンナトリカブト]],[[ビッチュウアザミ]],[[ハナタデ]],[[ヤマミゾソバ]],[[オオネズミガヤ]],[[フシグロセンノウ]]に花,特定外来植物の[[オオハンゴンソウ]]も花,[[フユノハナワラビ]]と[[オオハナワラビ]]の栄養葉の違いを見る.樹木は[[ブナ]],[[ミズナラ]],[[ハルニレ]],[[タニウツギ]],[[コハウチワカエデ]],[[イヌツゲ]],[[クロモジ]],[[ハクウンボク]],[[ツノハシバミ]],[[ミヤマガマズミ]],[[ウリハダカエデ]],[[ヒメユズリハ]],[[コマユミ]]など.[[ケヤキ]]が多い立地から,堆積土壌が安定した[[トチノキ]],[[サワグルミ]]の森林になる.林床には[[リョウメンシダ]],[[ジュウモンジシダ]],水湿地に[[ウワバミソウ]]が群生,茎の節部が膨らんだ「むかご」が多い.南の原1070 m辺りから尾根道になり低木群落に,放牧時代の名残りの[[レンゲツツジ]]に[[アカモノ]],[[アキグミ]],[[コマユミ]],[[ケアクシバ]],[[ツタウルシ]],[[シモツケ]],[[タンナサワフタギ]]が混じる.[[マルバハギ]],[[オトギリソウ]],[[アリノトウグサ]],[[ツリガネニンジン]],[[イヨフウロ]],[[ヤマハッカ]],[[アキノキリンソウ]],[[カワラナデシコ]],[[ワレモコウ]],[[ウツボグサ]],[[ホソバノヤマハハコ]],[[オミナエシ]],[[ツシマママコナ]],[[タンナトリカブト]],[[リンドウ]],[[ヨツバヒヨドリ]],[[イブキトラノオ]],[[シラヤマギク]],[[キバナカワラマツバ|キバナノカワラマツバ]],[[キュウシュウコゴメグサ]],[[マツムシソウ]]などに花,[[ホソバシュロソウ]],[[コバギボウシ]],[[ダイセンキスミレ]],[[イワカガミ]]などが見られる.山頂近くの[[キャラボク]]は中国山地に多い.山頂から少し下ると[[サンカクヅル]]に果実,[[ヤマラッキョウ]]のつぼみが開きそう.小さな湿地に[[アカバナ]],[[アケボノソウ]],[[チゴザサ]],[[チダケサシ]],[[ノダケ]]などの花,傾斜が緩くなると群生した[[クロバナヒキオコシ]]に花,池の原の湿地には[[マアザミ]],[[タムラソウ]]が花盛りであった.
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 2016年9月11日の第585回観察会は比婆郡比和町の吾妻山で行われた.天気は晴れ,参加者は50名.休暇村吾妻山ロッジ駐車場に10時30分集合となっていたが,10時前にはバスを含めて多くの方が集合,出発時間まで付近で観察,[[ツリフネソウ]],[[ミゾソバ]],[[ヒメキンミズヒキ]],[[ゲンノショウコ]],[[イヌタデ]],[[アシボソ]]が開花中,[[サワフタギ]]が瑠璃色の果実を着けている.コースの概要説明後に出発,直径1 mを超える[[アカイタヤ]]の大木があり,伊藤之敏さんから発見のいきさつ,[[イタヤカエデ]]と違いについて説明を受ける,配布された見事な図は氏の直筆で「ひろしまの林業」誌の扉絵として連載されたもの(2008年10月号).疎林内の路傍には[[ウバユリ]],[[ユキザサ]],[[コバノフユイチゴ#慣用名|マルバフユイチゴ]],[[チゴユリ]]に果実,[[ミズヒキ]],[[タニソバ]],[[オオカニコウモリ]],[[ケヤブハギ]],[[タンナトリカブト]],[[ビッチュウアザミ]],[[ハナタデ]],[[ヤマミゾソバ]],[[オオネズミガヤ]],[[フシグロセンノウ]]に花,特定外来植物の[[オオハンゴンソウ]]も花,[[フユノハナワラビ]]と[[オオハナワラビ]]の栄養葉の違いを見る.樹木は[[ブナ]],[[ミズナラ]],[[ハルニレ]],[[タニウツギ]],[[コハウチワカエデ]],[[イヌツゲ]],[[クロモジ]],[[ハクウンボク]],[[ツノハシバミ]],[[ミヤマガマズミ]],[[ウリハダカエデ]],[[ヒメユズリハ]],[[コマユミ]]など.[[ケヤキ]]が多い立地から,堆積土壌が安定した[[トチノキ]],[[サワグルミ]]の森林になる.林床には[[リョウメンシダ]],[[ジュウモンジシダ]],水湿地に[[ウワバミソウ]]が群生,茎の節部が膨らんだ「むかご」が多い.南の原1070 m辺りから尾根道になり低木群落に,放牧時代の名残りの[[レンゲツツジ]]に[[アカモノ]],[[アキグミ]],[[コマユミ]],[[ケアクシバ]],[[ツタウルシ]],[[シモツケ]],[[タンナサワフタギ]]が混じる.[[マルバハギ]],[[オトギリソウ]],[[アリノトウグサ]],[[ツリガネニンジン]],[[イヨフウロ]],[[ヤマハッカ]],[[アキノキリンソウ]],[[カワラナデシコ]],[[ワレモコウ]],[[ウツボグサ]],[[ホソバノヤマハハコ]],[[オミナエシ]],[[ツシマママコナ]],[[タンナトリカブト]],[[リンドウ]],[[ヨツバヒヨドリ]],[[イブキトラノオ]],[[シラヤマギク]],[[キバナカワラマツバ#慣用名|キバナノカワラマツバ]],[[キュウシュウコゴメグサ]],[[マツムシソウ]]などに花,[[ホソバシュロソウ]],[[コバギボウシ]],[[ダイセンキスミレ]],[[イワカガミ]]などが見られる.山頂近くの[[キャラボク]]は中国山地に多い.山頂から少し下ると[[サンカクヅル]]に果実,[[ヤマラッキョウ]]のつぼみが開きそう.小さな湿地に[[アカバナ]],[[アケボノソウ]],[[チゴザサ]],[[チダケサシ]],[[ノダケ]]などの花,傾斜が緩くなると群生した[[クロバナヒキオコシ]]に花,池の原の湿地には[[キセルアザミ#慣用名|マアザミ]],[[タムラソウ]]が花盛りであった.
 
<div style="text-align:right">(H. Taoda 記)</div>
 
<div style="text-align:right">(H. Taoda 記)</div>
  

2016年9月28日 (水) 14:41時点における最新版

ヒコビアミニレター No. 461(2016年9月26日)

 2016年9月11日の第585回観察会は比婆郡比和町の吾妻山で行われた.天気は晴れ,参加者は50名.休暇村吾妻山ロッジ駐車場に10時30分集合となっていたが,10時前にはバスを含めて多くの方が集合,出発時間まで付近で観察,ツリフネソウミゾソバヒメキンミズヒキゲンノショウコイヌタデアシボソが開花中,サワフタギが瑠璃色の果実を着けている.コースの概要説明後に出発,直径1 mを超えるアカイタヤの大木があり,伊藤之敏さんから発見のいきさつ,イタヤカエデと違いについて説明を受ける,配布された見事な図は氏の直筆で「ひろしまの林業」誌の扉絵として連載されたもの(2008年10月号).疎林内の路傍にはウバユリユキザサマルバフユイチゴチゴユリに果実,ミズヒキタニソバオオカニコウモリケヤブハギタンナトリカブトビッチュウアザミハナタデヤマミゾソバオオネズミガヤフシグロセンノウに花,特定外来植物のオオハンゴンソウも花,フユノハナワラビオオハナワラビの栄養葉の違いを見る.樹木はブナミズナラハルニレタニウツギコハウチワカエデイヌツゲクロモジハクウンボクツノハシバミミヤマガマズミウリハダカエデヒメユズリハコマユミなど.ケヤキが多い立地から,堆積土壌が安定したトチノキサワグルミの森林になる.林床にはリョウメンシダジュウモンジシダ,水湿地にウワバミソウが群生,茎の節部が膨らんだ「むかご」が多い.南の原1070 m辺りから尾根道になり低木群落に,放牧時代の名残りのレンゲツツジアカモノアキグミコマユミケアクシバツタウルシシモツケタンナサワフタギが混じる.マルバハギオトギリソウアリノトウグサツリガネニンジンイヨフウロヤマハッカアキノキリンソウカワラナデシコワレモコウウツボグサホソバノヤマハハコオミナエシツシマママコナタンナトリカブトリンドウヨツバヒヨドリイブキトラノオシラヤマギクキバナノカワラマツバキュウシュウコゴメグサマツムシソウなどに花,ホソバシュロソウコバギボウシダイセンキスミレイワカガミなどが見られる.山頂近くのキャラボクは中国山地に多い.山頂から少し下るとサンカクヅルに果実,ヤマラッキョウのつぼみが開きそう.小さな湿地にアカバナアケボノソウチゴザサチダケサシノダケなどの花,傾斜が緩くなると群生したクロバナヒキオコシに花,池の原の湿地にはマアザミタムラソウが花盛りであった.

(H. Taoda 記)

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