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2010年7月18日の第497回植物観察会は北広島町大朝寒曳山(826 m)で行われた.本格的な夏の始まりで,強い日差しの中,スキーパーク寒曳に集まった参加者は47名,到着が早過ぎた方が多い.標高は570 mの駐車場からすぐに林内に入る.[[コナラ]],[[クリ]]を主とする二次林で,[[ツノハシバミ]],[[タカノツメ]],[[クロモジ]],[[エゴノキ]],[[ナナカマド]],[[リョウブ]],[[タムシバ]],[[キブシ]],[[ホオノキ]],[[ダイセンミツバツツジ]],[[サカキ]],[[アセビ]]などが見られる.[[ヒノキ]]植林内では亜高木層が欠け,疎らな低木層と草本層,コケ層が目立つ.標高640 mからアカマツ-コナラ林となり,亜高木層に[[ウリハダカエデ]],[[ウラジロノキ]],[[イソノキ]],[[ツルアジサイ]],[[マツブサ]],[[アカシデ]],[[ネジキ]],[[ツタウルシ]],[[カシワ]],[[アズキナシ]],[[クマシデ]],[[カマツカ]],[[アオハダ]],[[アオダモ]],[[ソヨゴ]],低木層に[[ダンコウバイ]],[[ハイイヌガヤ]],[[コバノガマズミ]],[[コマユミ]],[[ヤブムラサキ]],[[ヤマツツジ]],果実をつけた[[オトコヨウゾメ]]等があり,路傍に[[アカショウマ]]の白い花,[[オオヤマサギソウ]]の花が見られた.主尾根に取り付いたところが天狗岩の展望所.道が狭いため,交代で眺めてもらう.ゆるやかな尾根道では,[[ミツバアケビ]],[[ナツハゼ]],[[ヤマウルシ]],[[ツルウメモドキ]],[[カンサイスノキ]],[[コガクウツギ]]等の低木や[[ミヤマナルコユリ]]が果実をつけ,[[ツシマママコナ]]が咲き始めていた.山頂の草原は[[オトギリソウ]],[[マルバハギ]],[[ヤマナラシ]]が数本.全員が揃うと,山頂部は狭く暑いので,鞍部まで下り,ゲレンデ上端で日陰を見つけて早い昼食にする.草原の端には,[[エゾヒカゲノカズラ]]が柄の短い胞子のう穂を立ち上げ,[[オオバノトンボソウ]]はつぼみであった.[[ヒヨドリバナ]]は咲き始め,[[オケラ]]の総苞はあるが花はまだ.下りで再び林内に入ると,[[オオイワカガミ]]の若い果実,[[ヤマホトトギス]]の残花が見られ,[[クマイチゴ]]が登山道をおおう.[[コアジサイ]],[[カスミザクラ]],[[ツリバナ]],[[ウツギ]],[[ヤマハンノキ]],[[イヌシデ]],[[クマヤナギ]]があった.下山時刻が早すぎたので,バスを少し下まで移動してもらい,道路端に咲いた[[クサレダマ]],満開の[[ノリウツギ]],[[エゴノキ]],[[ハシバミ]]の果実を観察,花の終わった[[カキラン]]もあった.
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2010年7月18日の第497回植物観察会は山県郡北広島町大朝寒曳山(826 m)で行われた.本格的な夏の始まりで,強い日差しの中,スキーパーク寒曳に集まった参加者は47名,到着が早過ぎた方が多い.標高は570 mの駐車場からすぐに林内に入る.[[コナラ]],[[クリ]]を主とする二次林で,[[ツノハシバミ]],[[タカノツメ]],[[クロモジ]],[[エゴノキ]],[[ナナカマド]],[[リョウブ]],[[タムシバ]],[[キブシ]],[[ホオノキ]],[[ダイセンミツバツツジ]],[[サカキ]],[[アセビ]]などが見られる.[[ヒノキ]]植林内では亜高木層が欠け,疎らな低木層と草本層,コケ層が目立つ.標高640 mからアカマツ-コナラ林となり,亜高木層に[[ウリハダカエデ]],[[ウラジロノキ]],[[イソノキ]],[[ツルアジサイ]],[[マツブサ]],[[アカシデ]],[[ネジキ]],[[ツタウルシ]],[[カシワ]],[[アズキナシ]],[[クマシデ]],[[カマツカ]],[[アオハダ]],[[アオダモ]],[[ソヨゴ]],低木層に[[ダンコウバイ]],[[ハイイヌガヤ]],[[コバノガマズミ]],[[コマユミ]],[[ヤブムラサキ]],[[ヤマツツジ]],果実をつけた[[オトコヨウゾメ]]等があり,路傍に[[アカショウマ]]の白い花,[[オオヤマサギソウ]]の花が見られた.主尾根に取り付いたところが天狗岩の展望所.道が狭いため,交代で眺めてもらう.ゆるやかな尾根道では,[[ミツバアケビ]],[[ナツハゼ]],[[ヤマウルシ]],[[ツルウメモドキ]],[[カンサイスノキ]],[[コガクウツギ]]等の低木や[[ミヤマナルコユリ]]が果実をつけ,[[ツシマママコナ]]が咲き始めていた.山頂の草原は[[オトギリソウ]],[[マルバハギ]],[[ヤマナラシ]]が数本.全員が揃うと,山頂部は狭く暑いので,鞍部まで下り,ゲレンデ上端で日陰を見つけて早い昼食にする.草原の端には,[[エゾヒカゲノカズラ]]が柄の短い胞子のう穂を立ち上げ,[[オオバノトンボソウ]]はつぼみであった.[[ヒヨドリバナ]]は咲き始め,[[オケラ]]の総苞はあるが花はまだ.下りで再び林内に入ると,[[オオイワカガミ]]の若い果実,[[ヤマホトトギス]]の残花が見られ,[[クマイチゴ]]が登山道をおおう.[[コアジサイ]],[[カスミザクラ]],[[ツリバナ]],[[ウツギ]],[[ヤマハンノキ]],[[イヌシデ]],[[クマヤナギ]]があった.下山時刻が早すぎたので,バスを少し下まで移動してもらい,道路端に咲いた[[クサレダマ]],満開の[[ノリウツギ]],[[エゴノキ]],[[ハシバミ]]の果実を観察,花の終わった[[カキラン]]もあった.
  
 
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ヒコビアミニレター No. 373 (2010年8月1日)

2010年7月18日の第497回植物観察会は山県郡北広島町大朝寒曳山(826 m)で行われた.本格的な夏の始まりで,強い日差しの中,スキーパーク寒曳に集まった参加者は47名,到着が早過ぎた方が多い.標高は570 mの駐車場からすぐに林内に入る.コナラクリを主とする二次林で,ツノハシバミタカノツメクロモジエゴノキナナカマドリョウブタムシバキブシホオノキダイセンミツバツツジサカキアセビなどが見られる.ヒノキ植林内では亜高木層が欠け,疎らな低木層と草本層,コケ層が目立つ.標高640 mからアカマツ-コナラ林となり,亜高木層にウリハダカエデウラジロノキイソノキツルアジサイマツブサアカシデネジキツタウルシカシワアズキナシクマシデカマツカアオハダアオダモソヨゴ,低木層にダンコウバイハイイヌガヤコバノガマズミコマユミヤブムラサキヤマツツジ,果実をつけたオトコヨウゾメ等があり,路傍にアカショウマの白い花,オオヤマサギソウの花が見られた.主尾根に取り付いたところが天狗岩の展望所.道が狭いため,交代で眺めてもらう.ゆるやかな尾根道では,ミツバアケビナツハゼヤマウルシツルウメモドキカンサイスノキコガクウツギ等の低木やミヤマナルコユリが果実をつけ,ツシマママコナが咲き始めていた.山頂の草原はオトギリソウマルバハギヤマナラシが数本.全員が揃うと,山頂部は狭く暑いので,鞍部まで下り,ゲレンデ上端で日陰を見つけて早い昼食にする.草原の端には,エゾヒカゲノカズラが柄の短い胞子のう穂を立ち上げ,オオバノトンボソウはつぼみであった.ヒヨドリバナは咲き始め,オケラの総苞はあるが花はまだ.下りで再び林内に入ると,オオイワカガミの若い果実,ヤマホトトギスの残花が見られ,クマイチゴが登山道をおおう.コアジサイカスミザクラツリバナウツギヤマハンノキイヌシデクマヤナギがあった.下山時刻が早すぎたので,バスを少し下まで移動してもらい,道路端に咲いたクサレダマ,満開のノリウツギエゴノキハシバミの果実を観察,花の終わったカキランもあった.

(H. Taoda記)

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