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2011年1月18日 (火) 06:58時点における版
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ヒコビアミニレター No. 315 (2006年3月10日)
2006年2月19日の第440回植物観察会は倉橋島室尾で行われた.倉橋東小学校の校庭に10時30分集合.参加者46名.小学校の北側にある寺に見事なソテツの古木(直径50 cm余りの雌株)があり,社寺林にコジイ,アラカシ,モッコク,タイミンタチバナなどの照葉樹が見られた.室尾東方の無線中継所(標高約240 m)をめざして山道を歩く.途中の二次林にはアカマツは少ないが,照葉樹の他にコナラ,アベマキ,クリ等の高木があり,アカマツ-アラカシ群集を特徴づけるコシダ,ナナメノキ,クロキ,シャシャンボが存在した.しかし,アセビとイヌツゲは1本づつ見られたのみで,リョウブは1カ所に数本,ソヨゴの稚樹が数本見られたにすぎないので,ネズ亜群集に属すると言える.室尾より西方の海岸にはウバメガシ-トベラ群集が見られたが,ウバメガシはアカマツ二次林の中には存在しなかった.ウバメガシ-トベラ群集は倉橋島より東方に位置する因島や田島,横島などに多く見られるが,広島湾には見られない.恐らく室尾近辺が分布境界になるのであろう.ウバメガシそのものは有用樹であるので植栽されることが多く,宮島のウバメガシは植栽起源ではなかろうかというのが濱中紀仁君の卒論発表である.
(G. Toyohara記)
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