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*2020.10.01-17 東広島キャンパスで[[シマアメンボ_広島大学東広島キャンパス|シマアメンボ]]の長翅型や[[ヒメカマキリ_広島大学東広島キャンパス|ヒメカマキリ]]を観察することができました.[[シマアメンボ_広島大学東広島キャンパス|シマアメンボ]]はリンク先の写真のように無翅型の観察例が多いですが,稀に翅を有する成虫を見ることがあります.本種は山中谷川や角脇川などの淀みで普通に見られるので,是非探してみてください.[[ヒメカマキリ_広島大学東広島キャンパス|ヒメカマキリ]]はキャンパスでの個体数は多いですが,体長30mm前後と小型なのでやや見つけにくいカマキリです.特にオスは敏捷に走り,飛翔します.
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|[[ファイル: 20201016シマアメンボ成虫長翅型_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_159730s.jpg|250px|thumb|right|シマアメンボの成虫(長翅型).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Oct. 16, 2020)|link=シマアメンボ_広島大学東広島キャンパス]]
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|[[ファイル: 20201006ヒメカマキリ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_156807s.jpg|250px|thumb|right|ヒメカマキリの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Oct. 6, 2020)|link=ヒメカマキリ_広島大学東広島キャンパス]]
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|[[ファイル: 20201009ヒメカマキリ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_157248s.jpg|250px|thumb|right|ヒメカマキリの成虫(メス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Oct. 9, 2020)|link=ヒメカマキリ_広島大学東広島キャンパス]]
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荒地などでは[[ヨモギ]]の花穂に擬態していると考えられる[[ハイイロセダカモクメ_広島大学東広島キャンパス|ハイイロセダカモクメ]]の幼虫が見られます.また,スズメバチやアシナガバチが繁殖期に入り,オスのハチが時々見つかるようになりました.[[オオスズメバチ_広島大学東広島キャンパス|オオスズメバチ]]の働きバチは依然として樹液を独占しており,林縁部を歩く際は注意が必要です.
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|[[ファイル: 20201012ハイイロセダカモクメ幼虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_158718s.jpg|200px|thumb|right|[[ヨモギ]]の花穂に擬態するハイイロセダカモクメの幼虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Oct. 12, 2020)]]
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|[[ファイル: 20201011コガタスズメバチ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_157578s.jpg|250px|thumb|right|コガタスズメバチの成虫(オス).触角がメスよりも長い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Oct. 11, 2020)]]
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|[[ファイル: 20201013オオスズメバチ_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_159003s.jpg|250px|thumb|right|樹液を集めるオオスズメバチの働きバチ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Oct. 13, 2020)]]
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10月上~中旬にキャンパスで見られた赤とんぼです.[[ネキトンボ_広島大学東広島キャンパス|ネキトンボ]]は翅の基部が褐色であることが特徴で,[[ショウジョウトンボ_広島大学東広島キャンパス|ショウジョウトンボ]]によく似ていますが,[[ネキトンボ_広島大学東広島キャンパス|ネキトンボ]]には胸部側面に明瞭な黒筋があるほか,脚までは赤くないなどの違いがあります.[[キトンボ_広島大学東広島キャンパス|キトンボ]]は翅の基部から中ほどまで黄褐色になるのが特徴のトンボで,12月まで生きていることがあります.[[リスアカネ_広島大学東広島キャンパス|リスアカネ]]はやや薄暗いため池の周縁に見られます.
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|[[ファイル: 20201011ネキトンボ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_157659s.jpg|250px|thumb|right|ネキトンボの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Oct. 11, 2020)]]
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|[[ファイル: 20201006キトンボ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_156638s.jpg|250px|thumb|right|キトンボの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Oct. 6, 2020)]]
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|[[ファイル: 20201011リスアカネ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_157856s.jpg|250px|thumb|right|リスアカネの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Oct. 11, 2020)]]
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[[生態実験園]]などでは渡りをするチョウ,[[アサギマダラ_広島大学東広島キャンパス|アサギマダラ]]を観察することができました.しばしば[[ミゾソバ]]や[[サワヒヨドリ]]に訪花しています.[[ナミアゲハ_広島大学東広島キャンパス|ナミアゲハ]]が[[ヒガンバナ]]で,[[ツマグロキチョウ_広島大学東広島キャンパス|ツマグロキチョウ]]が[[アキノノゲシ]]や[[キツネノマゴ]]で吸蜜する姿も見られました.
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ササ類につくアブラムシには[[ゴイシシジミ_広島大学東広島キャンパス|ゴイシシジミ]]がやって来ることがあります.幼虫はこれらのアブラムシを捕食し,成虫は彼らが出す甘露を吸います.[[ウラナミシジミ_広島大学東広島キャンパス|ウラナミシジミ]]や[[クロマダラソテツシジミ_広島大学東広島キャンパス|クロマダラソテツシジミ]]は南方から飛来し本土で発生を繰り返しますが,冬には死滅します.(無効分散)
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|[[ファイル: 20201011アサギマダラ成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_157948s.jpg|200px|thumb|right|アサギマダラの成虫(オス).キャンパスでは[[サワヒヨドリ]]を好んで訪花する.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Oct. 11, 2020)]]
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|[[ファイル: 20201005ナミアゲハ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_156095s.jpg|200px|thumb|right|[[ヒガンバナ]]に訪花するナミアゲハの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Oct. 5, 2020)]]
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|[[ファイル: 20201012ツマグロキチョウ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_158789s.jpg|200px|thumb|right|[[アキノノゲシ]]の花で吸蜜するツマグロキチョウの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Oct. 12, 2020)]]
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|[[ファイル: 20201011ゴイシシジミ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_158295s.jpg|250px|thumb|right|ゴイシシジミの成虫.ササ類の茂る環境に多い.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Oct. 11, 2020)]]
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|[[ファイル: 20201012ウラナミシジミ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_158874s.jpg|250px|thumb|right|ウラナミシジミの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Oct. 12, 2020)]]
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|[[ファイル: 20201015クロマダラソテツシジミ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_159545s.jpg|250px|thumb|right|クロマダラソテツシジミの成虫.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Oct. 15, 2020)]]
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秋のヤママユガ類である[[クスサン_広島大学東広島キャンパス|クスサン]]が出現しています.昨年に比べ発生数は少ない印象です.[[ウスバツバメガ_広島大学東広島キャンパス|ウスバツバメガ]]は昼行性の蛾で,サクラ並木をヒラヒラと舞います.[[ミツバアケビ]]の実の汁を吸う[[アケビコノハ_広島大学東広島キャンパス|アケビコノハ]]も見られました.
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|[[ファイル: 20201011クスサン成虫オス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_158603s.jpg|250px|thumb|right|クスサンの成虫(オス).(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Oct. 11, 2020)]]
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|[[ファイル: 20201006ウスバツバメガ成虫メス_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_156865s.jpg|250px|thumb|right|ウスバツバメガの成虫(メス).キャンパス内のサクラ並木で見られる.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Oct. 6, 2020)]]
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|[[ファイル: 20201009アケビコノハ成虫_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_157437s.jpg|250px|thumb|right|アケビコノハの成虫.枯葉擬態の翅表に対し,翅裏は鮮やかな黄色.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Oct. 9, 2020)]]
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