東広島キャンパスのどんぐりのなる樹

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東広島キャンパスのどんぐりのなる樹

 「どんぐり」を作る植物の仲間をブナ科 Fagaceaeと言います.どんぐりは,ブナ科植物の果実で,どんぐり果[殻斗果(かくとか)や堅果(けんか)とも]と呼ばれます.いわゆるどんぐりの帽子になる殻斗(かくと)やクリで見られる毬(いが)と呼ばれる器官で果実が包まれるのがブナ科の特徴のひとつです.

 広島県内から報告されているブナ科の植物は約20種です.東広島キャンパス内には,自生・植栽を含め13種程度の樹が生育しています.

どんぐりや葉の写真

 キャンパス内でどんぐりが多く実る10種類の樹を紹介します.写真をクリックすると拡大します.

コナラ(自生・植栽)

広島県内に広く分布(しかし,宮島には分布していない).殻斗はうろこ状.葉やどんぐりの変異が大きく,他種との見分けが難しいことがあります.

コナラの雄花序(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Apr. 28, 2017)
コナラの樹皮(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Apr. 28, 2017)
コナラ(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Sep. 29, 2017)
コナラの葉(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Sep. 29, 2017)
コナラの堅果(けんか)と殻斗(かくと)(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Dec. 13, 2016)

ナラガシワ(植栽)

広島大学植物園樹木園に植栽されています.殻斗はうろこ状で深くやや厚め.

ナラガシワ(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Sep. 30, 2016)
ナラガシワの葉.大きな鋸歯があり,葉柄が長い.(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Sep. 30, 2016)
ナラガシワ(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Oct. 13, 2017)
ナラガシワの葉(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Oct. 13, 2017)
ナラガシワの堅果(どんぐり)(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Sep. 30, 2016)
ナラガシワの堅果(けんか)と殻斗(かくと)(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Dec. 13, 2016)

クヌギ(植栽)

広島県内では,類似種のアベマキの方が多く見られます.樹皮と葉の裏側で識別します.殻斗はとげ状(鱗片は線形で長く伸び固い).どんぐりと殻斗のみの識別は困難です.

クヌギ(植栽)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Oct. 7, 2016)
クヌギの樹皮(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Sep. 30, 2016)
クヌギ(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Sep. 29, 2017)
クヌギの葉(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Sep. 29, 2017)
クヌギの堅果(右)と殻斗(左)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Oct. 7, 2016)
クヌギの堅果(けんか)と殻斗(かくと)(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Dec. 13, 2016)

アベマキ(自生)

クヌギとよく似ていて混同されますが,樹皮や葉の裏側の毛を観察すると識別できます(アベマキは成長するとコルク状の樹皮になります).殻斗はとげ状(鱗片は線形で長く伸び固い).どんぐりと殻斗のみの識別は困難です.

アベマキ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Oct. 7, 2016)
アベマキの樹皮(広島県呉市蒲刈町田戸(上蒲刈島); 撮影: 池田誠慈, Dec. 20, 2015)
アベマキ(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Sep. 29, 2017)
アベマキの葉(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Sep. 29, 2017)
アベマキの堅果(どんぐり)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Oct. 7, 2016)
アベマキの堅果(けんか)と殻斗(かくと)(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Dec. 13, 2016)

ウバメガシ(植栽)

広島県内では,沿岸部や島しょ部で見られます.殻斗はうろこ状でやや薄く黄褐色の毛が密生.堅果の花柱の周りに毛があります.街路樹によく利用されています.備長炭の素材に使われるのは本種です.

ウバメガシ(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Oct. 13, 2017)
ウバメガシの葉(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Oct. 13, 2017)
ウバメガシの堅果(けんか)と殻斗(かくと)(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Dec. 13, 2016)

シラカシ(植栽)

広島県の中部に分布.殻斗が輪状.卵形の堅果に縦筋が現れ熟す.「理学部・理学研究科の樹」に指定されています.理学部周辺に多く植栽されています.

シラカシの堅果(どんぐり)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Oct. 7, 2016)
シラカシの樹皮(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Oct. 7, 2016)
シラカシ(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Sep. 29, 2017)
シラカシの葉(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Sep. 29, 2017)
シラカシの堅果(どんぐり)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Oct. 7, 2016)
シラカシの堅果と殻斗(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Dec. 13, 2016)

アラカシ(自生・植栽)

構内に植栽されている他,ががら山など周辺の山に自生しています.殻斗が輪状.堅果は花柱よりがふくらみに縦筋が現れ熟す.

アラカシ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Oct. 7, 2016)
アラカシの樹皮(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Oct. 7, 2016)
アラカシ(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Sep. 29, 2017)
アラカシの葉(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Sep. 29, 2017)
アラカシの堅果(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Sep. 30, 2016)
アラカシの堅果(けんか)と殻斗(かくと)(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Dec. 13, 2016)

ウラジロガシ(植栽)

広島県の中部から北部の,主として渓谷に分布し,沿岸部や島嶼部にも稀にあります.殻斗が輪状で薄く短毛が密生.

ウラジロガシ(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Feb. 22, 2017)
ウラジロガシの樹皮(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Feb. 22, 2017)
ウラジロガシ(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Oct. 13, 2017)
ウラジロガシの葉(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Oct. 13, 2017)
ウラジロガシの堅果(けんか)と殻斗(かくと)(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Dec. 13, 2016)

マテバシイ(植栽)

広島県に自生はしませんが,街路樹などによく利用されています.どんぐりが大きく工芸品の加工に使われます.殻斗はうろこ状で浅い皿状.堅果は円柱に近い長卵形.

マテバシイ(植栽)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Sep. 30, 2016)
マテバシイの樹皮(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Feb. 22, 2017)
マテバシイ(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Sep. 29, 2017)
マテバシイの葉(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Sep. 29, 2017)
マテバシイの堅果(けんか)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Sep. 30, 2016)
マテバシイの堅果(けんか)と殻斗(かくと)(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Dec. 13, 2016)

スダジイ(植栽)

広島県内の沿岸部・島しょ部に稀に逸出しています.民家や街路樹に植栽されるのは,広島県本来の自生のツブラジイ(コジイ)よりスダジイの方が多いです.堅果は丸いしずく形.殻斗は熟すと裂ける.

スダジイの葉(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Sep. 29, 2017)
スダジイの樹皮.成長すると縦に切れ目が入る.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Sep. 29, 2017)
スダジイ(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Sep. 29, 2017)
スダジイの葉(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Sep. 29, 2017)
スダジイの堅果(けんか)と殻斗(かくと)(広島大学植物園; 撮影: 池田誠慈, Dec. 13, 2016)

似たものの比較

  • アベマキ・クヌギ・クリの鋸歯の比較.クリックして拡大.
鋸歯の比較.左から,アベマキ,クヌギ,クリ.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, Sep. 29, 2017)

文献(引用)

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