「モミ」の版間の差分
提供: 広島大学デジタル博物館
ナビゲーションに移動検索に移動 (→天然記念物) |
(→分布) |
||
38行目: | 38行目: | ||
* 広島県内では中間温帯を中心に分布.吉備高原面から中国山地に主として分布. | * 広島県内では中間温帯を中心に分布.吉備高原面から中国山地に主として分布. | ||
* 宮島では海岸近くに自然林がある. | * 宮島では海岸近くに自然林がある. | ||
+ | **宮島の紅葉谷に「[[久久能智の聖木]]」とも呼ばれる[[モ]]ミが存在する. | ||
=== 産地 === | === 産地 === |
2018年9月12日 (水) 11:05時点における版
広島大学 > デジタル自然史博物館 > 植物 > 郷土の植物 > 維管束植物 > モミ | 広島県の植物図鑑 / 和名順
モミ Abies firma Siebold & Zucc.
シノニム
- Abies firma Sieb. et Zucc.(広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会 1997で採用)
分類
種子植物門 Spermatophyta > 裸子植物亜門 Gymnospermae > マツ科 Pinaceae > モミ属 Abies
解説
- 常緑針葉高木.
- 高さ30-50 m,胸高直径1.5-2 mに達する.ただし,直径が1 mを超えるの個体でも樹齢が200年を超えることは稀.実際,宮島で台風で生じた倒木を測定したところ80年から120年程度であった.
- 若木では葉の先端が二つに分かれ,鋭く尖る.
- 中間温帯や,神社の境内,社叢などに生育するが,本来は大規模な攪乱が起きた場所に生育する性質を持つ.このため,宮島で海岸近くのモミ林は,大規模な土石流があまり人為的攪乱を受けないまま放置されたことが成立要因の一つとして考えられる.また,宮島の白糸川崩壊地においても,崩壊後かなり早い時期に実生が確認されている.
花期
写真
若木の枝(広島県廿日市市吉和もみのき森林公園, 2006年11月12日,撮影: H. Tsubota) |
分布・産地・天然記念物
分布
産地
- 広島市東郷山
- 廿日市市宮島町大元
- 志和町志和東 浄蓮寺(幹周り約4 m, 高さ約23 m)(石橋 2010)
天然記念物
- 県天「湯木のモミ」(口和町)(根廻り7.5 m,県内最大)
- 県天「熊野神社のモミ」(豊平町今吉田)
- 芸北町天「中山八幡神社のモミ」
- 八千代町天「厳島神社のモミ」
- 高宮町天「船木のモミ」
- 大崎町天「中野のモミ」
- 神石郡三和町天「亀山八幡神社のモミ」
- 神石郡神石町天「永野南のモミ」
- 甲奴町天「法専寺のモミ」
- 甲奴町天「広石のモミ」
- 高野町天「上市大山神社のモミ」
- 三原市天「上草井八幡神社のモミ」(大和町上草井)
標本
- 滝山峡(yy-7199),宮島(yy-2855),加計町温井(yy-6324),広島市高陽町(nw-1357),廿日市市極楽寺山(yw-5993),総領町御調谷(yw-7289),三良坂町清替屋(kk-4722),大竹市後飯山(km-6088),甲山町男鹿山(ns-1159).加計町五輪山(km-4584)
慣用名・英名・広島県方言
慣用名
英名
- Momi fir
広島県方言
- モミ
備考
- 環境庁コード: 08730
文献(出典)
- 広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会(編). 1997. 広島県植物誌. Pp. 832. 中国新聞社, 広島.
- 三次地方林業同志会. 1997. 広島県樹木方言集. -viii + 57 pp. 三次地方林業同志会, 三次.
- 堀川 1942a
- 河毛 1974
- 土井 1983
- 関ほか 1983a
- 井上ほか 1994
- 石橋. 2010. シリーズ知られざる巨樹14, 浄蓮寺のモミ. 広報東広島 437.
広島大学 / デジタル自然史博物館 / 植物 / 郷土の植物 / 維管束植物 | 広島県の植物図鑑 / 和名順 にもどる