マルタニシ

提供: 広島大学デジタル博物館
2017年1月2日 (月) 12:48時点におけるIkeda (トーク | 投稿記録)による版
ナビゲーションに移動検索に移動

広島大学 > デジタル自然史博物館 > メインページ > 郷土の動物 > 広島県の淡水産貝類| 広島県の動物図鑑 / 和名順 にもどる

マルタニシ成貝(広島県東広島市西条町産; 撮影: 池田誠慈, Jul. 31, 2016)
マルタニシ成貝(広島県東広島市西条町; 撮影: 池田誠慈, Jul. 31, 2016)

マルタニシ Bellamya (Cipangopaludina) chinensis laeta

分類

動物界 Animalia > 軟体動物門 Mollusca > 腹足綱 Gastropoda > タニシ科 Viviparidae > マルタニシ Bellamya (Cipangopaludina) chinensis laeta

解説

  • 北海道,本州,四国,九州,壱岐,対馬,沖縄,朝鮮半島に分布.
  • 広島県内では,主に沿岸部に近い平野部の水田や用水路に生息する.
  • 頭部に触角がありその基部外側に眼がある.オスは右側の触角が曲がっていて,これが交接器の働きをして体内受精を行い,メスの子宮部で幼貝まで育つ卵胎生.
  • 幼貝(胎児殻)はそろばんの玉の形をしているが,オオタニシの幼貝の殻頂ほどは尖らない.
  • 螺層が丸く膨らみ,体層の周縁がオオタニシのように角張らず丸い.体層周縁に沿って,殻口外唇中央にかけて小さな穴が開いている個体が多く見られる.殻は薄く破れやすい.
  • マルタニシは平野部の用水路や田んぼに,オオタニシは山間部の小川や田んぼに見られる傾向がある.
  • 人間の活動によって分布を広げた,史前帰化種である可能性もある.
  • かつて見られなかった地域で最近になって増えたという話があり,スイレンなどの苗に付いて移動したものが定着したのだと思われる.

天然記念物・RDB

  • 環境省RDBカテゴリ:絶滅危惧II類 (VU)
  • 広島県RDBカテゴリ(2011):要注意種 (AN)

慣用名・英名・広島県方言

慣用名

英名

広島県方言

備考

参考文献

  • 紀平 肇・松田征也・内山りゅう. 2003. 日本産淡水貝類図鑑(1)琵琶湖・淀川産の淡水貝類. 159 pp. ピーシーズ, 東京.

更新履歴

2016.02.12 ページ作成.


広島大学 > デジタル自然史博物館 > メインページ > 郷土の動物 > 広島県の淡水産貝類| 広島県の動物図鑑 / 和名順 にもどる