ヒメイタビ 宮島の植物と自然

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ヒメイタビ Ficus thunbergii Maxim.

分類

クワ科 Moraceae,イチジク属 Ficus

解説

常緑のつる性木本.茎から根を出し,岩上や樹幹をよじ登り,高さ20 mに達することもある.形態の変異が大きく,成木と幼木では大きく異なって見える.葉は互生し,葉脈の部分が凹んで裏面に隆起し,葉裏の脈上に毛がある.葉は全縁または,幼少な個体では大きな波状の鋸歯(きょし)がある.小さい葉では長さ5 mm程度,大きくなると長さ5 cm前後になる.雌雄異株(しゆういしゅ)で,葉腋(ようえき)に花囊(かのう)を1個つける.関東以西の本州から四国,九州,琉球,済州島に分布する.広島県では島嶼部や沿岸部の暖地に稀に生育する.類似した種にイタビカズラオオイタビがあるが,葉形や葉脈,毛の有無で区別できる.

「宮島の植物と自然」内のページ

「宮島の植物と自然」(広島大学大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所 2009)内で掲載されているページ.

  • 54 p.

文献(引用)


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