「ヒナノシャクジョウ」の版間の差分

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== 引用文献 ==
 
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* [[Aoyama_Tsubota_2014|Aoyama, M. & Tsubota, H.  2014.  Karyotype analysis of Japanese ''Burmannia'' (Burmanniaceae).  Acta Phytotax. Geobot. 65(1): 37-42.]]
 
* 北村四郎・村田源・小山鐵夫.  1964.  原色日本植物図鑑, 草本編III, 単子葉類.  464 pp., 108 pls.  保育社, 大阪.
 
* 北村四郎・村田源・小山鐵夫.  1964.  原色日本植物図鑑, 草本編III, 単子葉類.  464 pp., 108 pls.  保育社, 大阪.
 
* 牧野富太郎.  1935.  趣味の植物採集.  206 pp.  三省堂, 東京.
 
* 牧野富太郎.  1935.  趣味の植物採集.  206 pp.  三省堂, 東京.
* 向井誠二・原紺勇一・関 太郎・豊原源太郎.  2001.  広島県におけるヒナノシャクジョウ(''Burmannia'' ''championii'' Thwaites)の発見とその生態的意義.  Hikobia 13: 605-609.
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*[[向井・原紺・関・豊原_2001|向井誠二・原紺勇一・関 太郎・豊原源太郎.  2001.  広島県におけるヒナノシャクジョウ(''Burmannia'' ''championii'' Thwaites)の発見とその生態的意義.  Hikobia 13: 605-609.]]
* 向井誠二・坪田博美・澤田つや子・北本照子・吉野由紀夫・関 太郎.  2007.  宮島におけるシロシャクジョウ''Burmannia cryptopetala'' Makinoの発見. Hikobia 15: 61-66.
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*[[向井・坪田・澤田・北本・吉野・関_2007|向井誠二・坪田博美・澤田つや子・北本照子・吉野由紀夫・関 太郎.  2007.  宮島におけるシロシャクジョウ''Burmannia cryptopetala'' Makinoの発見. Hikobia 15: 61-66.]]
 
* 日本野生生物研究センター.  1992.  緊急に保護を要する動植物の種の選定調査のための植物, 都道府県別分布表.  196 pp.  日本野生生物研究センター, 東京.
 
* 日本野生生物研究センター.  1992.  緊急に保護を要する動植物の種の選定調査のための植物, 都道府県別分布表.  196 pp.  日本野生生物研究センター, 東京.
 
* 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎・亘理俊次・富成忠夫.  1982.  日本の野生植物, 草本I, 単子葉類.  xvi + 305 pp.  平凡社, 東京.
 
* 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎・亘理俊次・富成忠夫.  1982.  日本の野生植物, 草本I, 単子葉類.  xvi + 305 pp.  平凡社, 東京.
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[[Category:被子植物]]
 
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2019年6月28日 (金) 08:48時点における版

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ヒナノシャクジョウ Burmannia championii Thwaites

シノニム

  • Burmannia japonica Maxim. ex Makino(牧野 1935)

その他

分類

種子植物門 Spermatophyta > 被子植物亜門 Angiospermae > 単子葉植物綱 Monocotyledoneae > ヒナノシャクジョウ科 Burmanniaceae > ヒナノシャクジョウ属 Burmannia

解説

  • ヒナノシャクジョウが日本で最初に発見されたのは1880年(明治13年)で,矢田部良吉が武州白子(現在の埼玉県和光市,東京都練馬区に隣接)で採集したものである.1883年(明治16年)に,牧野富太郎が高知県佐川町で採集した標本をロシアのK. J. Maximowiczに送り,Burmannia japonica Maxim.と命名され,ここにその分類学上の位置が明らかとなった(牧野 1935).現在では,この学名は東南アジアに広く分布するB. championii Thwaitesの異名とされている(北村・村田・小山 1964; 佐竹ほか 1982など).
  • 小型の多年生草本.光合成を行わない菌従属栄養植物.植物体は白色で,宮島ではセミが鳴き始める頃から開花が始まる.向井ほか(2001)により広島県からはじめて報告され,向井ほか(2007)でも生育が確認された.その後の継続調査でもほぼ同じ場所で毎年開花が確認されている.また,向井ほか(2001)の報告の後,広島県内の他の複数の場所でも生育が確認されている.
  • 広島県内の自生は,原紺勇一が初めて発見し,関太郎が同定した(向井 2001).その後,主に沿岸部で生育が確認されているが,ほとんどの産地で生育個体数は極めて少ない.以下に引用した標本の産地以外に,三次市,安芸郡坂町,呉市などでも生育が確認されている.

花期

8-9月(写真は2000年9月に撮影).

20000913burmanniachampionii.jpg

分布・産地・天然記念物

  • 廿日市市宮島町
  • 本種の日本における分布は,日本野生生物研究センター(1992)によれば,生育が確認された県は茨城・埼玉・千葉・東京・静岡・愛知・三重・兵庫・奈良・和歌山・広島・徳島・香川・愛媛・高知・福岡・佐賀・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄で,現状不明は神奈川・京都・大阪・長崎,絶滅は山梨となっている.この中で,広島からの報告は,河毛周夫氏が採集した標本によるものと思われる(詳細については向井ほか 2001).本種は分布域が広いものの,小型であり,きわめて希な植物であるため,広島県内におけるその詳細な分布についてはよく分かっていない.

標本

  • 広島市安芸区(hbg-17852)、広島市安佐北区(hbg-17851)、広島市安佐南区(yy-21564)、 宮島町(ts-200913、HIRO-MY)

慣用名

広島県方言

備考

  • 環境庁コード:64550
  • 広島県RDBカテゴリ: 絶滅危惧I類(CR+EN)

文献(出典)

引用文献


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