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− | =ヌマムツ | + | =ヌマムツ ''Candidia sieboldii''= |
==分類== | ==分類== | ||
脊索動物門 Chordata | 脊索動物門 Chordata | ||
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==解説== | ==解説== | ||
*かつてカワムツA型とされていた種類. | *かつてカワムツA型とされていた種類. | ||
− | * | + | *日本固有種. |
+ | *自然分布:中部以西の本州,四国の瀬戸内側,九州北部.移植:関東地方. | ||
*広島県では,類似種の[[カワムツ]]と同所的に見られる場所もあるが,[[カワムツ]]より水質汚染に強く,より下流の緩い流れに生息している. | *広島県では,類似種の[[カワムツ]]と同所的に見られる場所もあるが,[[カワムツ]]より水質汚染に強く,より下流の緩い流れに生息している. | ||
+ | *河川の中流から下流にかけての淵や平野部の池沼に生息し,砂底や砂泥底の中・表層を泳ぐ. | ||
*体側に幅の広い縦帯があることで[[オイカワ]]と区別できる. | *体側に幅の広い縦帯があることで[[オイカワ]]と区別できる. | ||
− | *[[カワムツ]] | + | *[[カワムツ]]とは,胸びれや腹びれに朱色の線が入ること(冬季でも幼魚でも)で区別できる.また,側線鱗数は53以上,臀鰭分岐軟条数は9. |
− | * | + | *産卵期は6~7月で,この時期のオスは赤やオレンジの婚姻色(こんいんしょく)が出て,頭部や吻端に追星(おいぼし)が現れ,メスに比べ尻びれが大きくなる. |
*体長10~15 cm. | *体長10~15 cm. | ||
*広島県での分布については今後の調査が必要. | *広島県での分布については今後の調査が必要. |
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ヌマムツ Candidia sieboldii
分類
脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 硬骨魚綱 Osteichthyes > 条鰭亜綱 Actinopterygii > コイ目 Cypriniformes > コイ科 Cyprinidae > カワムツ属 Candidia > ヌマムツ Candidia sieboldii
解説
- かつてカワムツA型とされていた種類.
- 日本固有種.
- 自然分布:中部以西の本州,四国の瀬戸内側,九州北部.移植:関東地方.
- 広島県では,類似種のカワムツと同所的に見られる場所もあるが,カワムツより水質汚染に強く,より下流の緩い流れに生息している.
- 河川の中流から下流にかけての淵や平野部の池沼に生息し,砂底や砂泥底の中・表層を泳ぐ.
- 体側に幅の広い縦帯があることでオイカワと区別できる.
- カワムツとは,胸びれや腹びれに朱色の線が入ること(冬季でも幼魚でも)で区別できる.また,側線鱗数は53以上,臀鰭分岐軟条数は9.
- 産卵期は6~7月で,この時期のオスは赤やオレンジの婚姻色(こんいんしょく)が出て,頭部や吻端に追星(おいぼし)が現れ,メスに比べ尻びれが大きくなる.
- 体長10~15 cm.
- 広島県での分布については今後の調査が必要.
天然記念物・RDB
- 県内での該当なし
慣用名・英名・広島県方言
慣用名
英名
広島県方言
- はえ・はや(一般的)
- あかもち(三次市・安芸高田市)
- にゅうどうばえ・やなぎばえ(庄原市・比婆郡西城町)
- ふちばえ(比婆郡西城町)
- やなぎばや(太田川)
備考
参考文献
- 比婆科学教育振興会(編). 1994. 広島県の淡水魚, 増補改訂版. 239 pp. 中国新聞社, 広島.
- 内藤順一. 2002. 広島県動物誌資料(12). 166. 上下川でカワムツA型を採集. 比婆科学 202: 9.
- 内藤順一. 2007. 広島県動物誌資料(18). 256. 上下川でカワムツA型(新称ヌマムツ)を採集. 比婆科学 223: 5.
- 内藤順一. 2010. 広島県動物誌資料(25). 379. 久井町和草の天王平溜池でヌマムツを採集. 比婆科学 233: 7.
- 中坊徹次(編). 2013. 日本産魚類検索 全種の同定, 3版. xlix + xxxii + xvi + 2428 pp. 東海大学出版会, 秦野.
- 田口 哲. 2014. フィールドガイド 淡水魚識別図鑑 日本で見られる淡水魚の見分け方. 256 pp. 誠文堂新光社, 東京.
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