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[[ファイル:20150715ニホンマムシ池田撮影IMG_2248.JPG|200px|thumb|right|ニホンマムシ(広島県廿日市市; 撮影: 池田誠慈, Jul. 15, 2015)]] | [[ファイル:20150715ニホンマムシ池田撮影IMG_2248.JPG|200px|thumb|right|ニホンマムシ(広島県廿日市市; 撮影: 池田誠慈, Jul. 15, 2015)]] | ||
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[[ファイル:20150715ニホンマムシピット器官池田撮影IMG_2237.JPG|200px|thumb|right|ニホンマムシのピット器官(白矢印).赤外線を感知する.(広島県廿日市市; 撮影: 池田誠慈, Jul. 15, 2015)]] | [[ファイル:20150715ニホンマムシピット器官池田撮影IMG_2237.JPG|200px|thumb|right|ニホンマムシのピット器官(白矢印).赤外線を感知する.(広島県廿日市市; 撮影: 池田誠慈, Jul. 15, 2015)]] | ||
[[ファイル:20150715ニホンマムシ毒牙池田撮影IMG_2239.JPG|200px|thumb|right|ニホンマムシの毒牙(白矢印).大きく口を開くと毒牙が起こされる.(広島県廿日市市; 撮影: 池田誠慈, Jul. 15, 2015)]] | [[ファイル:20150715ニホンマムシ毒牙池田撮影IMG_2239.JPG|200px|thumb|right|ニホンマムシの毒牙(白矢印).大きく口を開くと毒牙が起こされる.(広島県廿日市市; 撮影: 池田誠慈, Jul. 15, 2015)]] | ||
+ | [[ファイル:19941010ニホンマムシ黒化型_安芸郡下蒲刈町_大川撮影.JPG|200px|thumb|right|ニホンマムシ黒化型.(広島県安芸郡下蒲刈町; 撮影: 大川博志, Oct. 10, 1994)]] | ||
+ | [[ファイル: 20190927ニホンマムシ成蛇_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_78853s.jpg|200px|thumb|right|ニホンマムシの成蛇.赤みの強い個体.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Sep. 27, 2019)]] | ||
+ | [[ファイル: 20190802マムシ幼蛇_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_71485s.jpg|200px|thumb|right|ニホンマムシの幼蛇.マムシといえば太くて短い体型の印象が強いが,幼蛇は比較的に細いので要注意.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 2, 2019)]] | ||
+ | [[ファイル: 20190918ニホンマムシ幼蛇_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_79916s.jpg|200px|thumb|right|ニホンマムシの幼蛇.尻尾が黄色い.(広島県東広島市; 撮影: 南葉錬志郎, Sep. 18, 2019)]] | ||
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− | * 北海道・本州・四国・九州・国後島・焼尻島・手売島・佐渡島・隠岐・壱岐・五島列島・甑(こしき)島列島・屋久島・種子島・伊豆大島に分布. | + | *北海道・本州・四国・九州・国後島・焼尻島・手売島・佐渡島・隠岐・壱岐・五島列島・甑(こしき)島列島・屋久島・種子島・伊豆大島に分布. |
− | * 広島県では,市街地周辺では見られないが,カエルやネズミが多い田の畔(あぜ)や草むらなどの水辺や湿地で見かける. | + | *広島県では,市街地周辺では見られないが,カエルやネズミが多い田の畔(あぜ)や草むらなどの水辺や湿地で見かける. |
− | * 毒蛇として知られるが,積極的に人を襲うことはない. | + | *毒蛇として知られるが,積極的に人を襲うことはない. |
− | * ヘビ毒はヘビの唾液で,どのヘビも少なからず毒をもつが,毒液を効率よく相手の体に打ち込む毒腺と毒牙をもっているのが毒蛇である. | + | *ヘビ毒はヘビの唾液で,どのヘビも少なからず毒をもつが,毒液を効率よく相手の体に打ち込む毒腺と毒牙をもっているのが毒蛇である. |
− | * 毒蛇には大きく2つのグループ(コブラ科とクサリヘビ科)に分けられる. | + | *毒蛇には大きく2つのグループ(コブラ科とクサリヘビ科)に分けられる. |
− | * ヘビ毒には,大きく分けて神経毒と出血毒と筋肉毒がある. | + | *ヘビ毒には,大きく分けて神経毒と出血毒と筋肉毒がある. |
− | * ニホンマムシや[[ヤマカガシ]]の毒は出血毒が主だが,少量の神経毒も含まれており単純ではない. | + | *ニホンマムシや[[ヤマカガシ]]の毒は出血毒が主だが,少量の神経毒も含まれており単純ではない. |
− | * 毒蛇の危険度は,そのヘビのもっている毒の強さも当然ながら,咬まれて注入される毒液の量で決まる. | + | *毒蛇の危険度は,そのヘビのもっている毒の強さも当然ながら,咬まれて注入される毒液の量で決まる. |
− | * 本種はカエルやネズミを中心に小型脊椎動物を食べる. | + | *本種はカエルやネズミを中心に小型脊椎動物を食べる. |
− | * 昼間も活動するが,主に夜行性. | + | *昼間も活動するが,主に夜行性. |
− | * 鼻孔と目の間にピット器官と呼ばれる赤外線センサーをもち,暗闇の中でも熱を発するものを感知することができる. | + | *鼻孔と目の間にピット器官と呼ばれる赤外線センサーをもち,暗闇の中でも熱を発するものを感知することができる. |
− | * 多くのヘビは卵生だが,本種は卵胎生で,仔ヘビを出産する. | + | *多くのヘビは卵生だが,本種は卵胎生で,仔ヘビを出産する. |
− | * メスは夏に交尾して翌年受精させるが,長期間精子を保存することもでき,さらに1年以上出産を延ばすこともできる. | + | *メスは夏に交尾して翌年受精させるが,長期間精子を保存することもでき,さらに1年以上出産を延ばすこともできる. |
− | * 交尾後5年経って出産した例が知られ,1回の交尾で2回以上の出産も可能.このような現象は遅延受精と言われ,マムシ以外でも知られている. | + | *交尾後5年経って出産した例が知られ,1回の交尾で2回以上の出産も可能.このような現象は遅延受精と言われ,マムシ以外でも知られている. |
− | * 総排出腔にある臭腺(しゅうせん)から悪臭を出す. | + | *総排出腔にある臭腺(しゅうせん)から悪臭を出す. |
+ | *色彩変異で,体色の黒い「黒化型」がいることが知られている. | ||
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− | == 備考 == | + | ==備考== |
− | * [[広島県の爬虫類]] | + | *[[広島県の爬虫類]] |
− | == 参考文献 == | + | ==参考文献== |
− | * 比婆科学教育振興会(編). 1996. 広島県の両生・爬虫類. 168 pp. 中国新聞社, 広島. ISBN 978-4885172298. | + | *比婆科学教育振興会(編). 1996. 広島県の両生・爬虫類. 168 pp. 中国新聞社, 広島. ISBN 978-4885172298. |
− | * 千石正一(編). 原色両生・爬虫類. 206 pp. 家の光協会, 東京. | + | *千石正一(編). 原色両生・爬虫類. 206 pp. 家の光協会, 東京. |
− | * 鳥羽通久. 1996. マムシ・ハブ・ベニヘビ類. 日本動物大百科 | + | *鳥羽通久. 1996. マムシ・ハブ・ベニヘビ類. 日本動物大百科 5: 101-102 pp. 平凡社, 東京. |
− | * 鳥羽通久. 1996. マムシ・ハブ・ベニヘビ・ウミヘビ類種名表. 日本動物大百科 | + | *鳥羽通久. 1996. マムシ・ハブ・ベニヘビ・ウミヘビ類種名表. 日本動物大百科 5: 109 p. 平凡社, 東京. |
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2019年11月18日 (月) 16:44時点における版
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ニホンマムシ Gloydius blomhoffii
分類
動物界 Animalia > 脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 爬虫綱 Reptilia > 有鱗目 Squamata > ヘビ亜目 Serpentes > クサリヘビ科 Viperidae > マムシ亜科 Crotalinae > マムシ属 Gloydius > ニホンマムシ Gloydius blomhoffii
解説
- 北海道・本州・四国・九州・国後島・焼尻島・手売島・佐渡島・隠岐・壱岐・五島列島・甑(こしき)島列島・屋久島・種子島・伊豆大島に分布.
- 広島県では,市街地周辺では見られないが,カエルやネズミが多い田の畔(あぜ)や草むらなどの水辺や湿地で見かける.
- 毒蛇として知られるが,積極的に人を襲うことはない.
- ヘビ毒はヘビの唾液で,どのヘビも少なからず毒をもつが,毒液を効率よく相手の体に打ち込む毒腺と毒牙をもっているのが毒蛇である.
- 毒蛇には大きく2つのグループ(コブラ科とクサリヘビ科)に分けられる.
- ヘビ毒には,大きく分けて神経毒と出血毒と筋肉毒がある.
- ニホンマムシやヤマカガシの毒は出血毒が主だが,少量の神経毒も含まれており単純ではない.
- 毒蛇の危険度は,そのヘビのもっている毒の強さも当然ながら,咬まれて注入される毒液の量で決まる.
- 本種はカエルやネズミを中心に小型脊椎動物を食べる.
- 昼間も活動するが,主に夜行性.
- 鼻孔と目の間にピット器官と呼ばれる赤外線センサーをもち,暗闇の中でも熱を発するものを感知することができる.
- 多くのヘビは卵生だが,本種は卵胎生で,仔ヘビを出産する.
- メスは夏に交尾して翌年受精させるが,長期間精子を保存することもでき,さらに1年以上出産を延ばすこともできる.
- 交尾後5年経って出産した例が知られ,1回の交尾で2回以上の出産も可能.このような現象は遅延受精と言われ,マムシ以外でも知られている.
- 総排出腔にある臭腺(しゅうせん)から悪臭を出す.
- 色彩変異で,体色の黒い「黒化型」がいることが知られている.
天然記念物・RDB
- なし
慣用名・英名・広島県方言
慣用名
- マムシ
英名
- Japanese mamushi
広島県方言
備考
参考文献
- 比婆科学教育振興会(編). 1996. 広島県の両生・爬虫類. 168 pp. 中国新聞社, 広島. ISBN 978-4885172298.
- 千石正一(編). 原色両生・爬虫類. 206 pp. 家の光協会, 東京.
- 鳥羽通久. 1996. マムシ・ハブ・ベニヘビ類. 日本動物大百科 5: 101-102 pp. 平凡社, 東京.
- 鳥羽通久. 1996. マムシ・ハブ・ベニヘビ・ウミヘビ類種名表. 日本動物大百科 5: 109 p. 平凡社, 東京.
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