ニホンヒキガエル

2015年10月5日 (月) 22:36時点におけるIkeda (トーク | 投稿記録)による版

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ニホンヒキガエル(オス)(広島県山県郡安芸太田町; 撮影: 池田誠慈, Aug. 21, 2015)
ニホンヒキガエル(オス)の頭部側面.鼓膜は小さく,眼と鼓膜の間の距離は鼓膜の直径とほぼ同じ(白両矢印).耳腺(白矢印)や背中の毒腺からブフォトキシン(いわゆるガマ毒)を出す.(広島県山県郡安芸太田町; 撮影: 池田誠慈, Aug. 21, 2015)
ニホンヒキガエル(オス).オスの前腕はメスに比べ頑強で太い.オスの吻端は突出することが多い.雌雄ともに鳴のうと鳴のう孔をもたない.(広島県山県郡安芸太田町; 撮影: 池田誠慈, Aug. 21, 2015)
ニホンヒキガエルのオスは前肢第1指と第2指,しばしば第3指に黒色の顆粒からなる婚姻瘤(白矢印)をもつ.(広島県山県郡安芸太田町; 撮影: 池田誠慈, Aug. 21, 2015)
ニホンヒキガエル(オス)の腹面.白地にだんだらの黒色斑紋があるが,変異に富む.(広島県山県郡安芸太田町; 撮影: 池田誠慈, Aug. 21, 2015)


ニホンヒキガエル Bufo japonicus japonicus

分類

脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 両生綱 Amphibia > 無尾目 Anura > ナミガエル亜目 Neobatrachia > ヒキガエル科 Bufonidae > ヒキガエル属 Bufo > ニホンヒキガエル(種)ニホンヒキガエル Bufo japonicus > ニホンヒキガエル(亜種) Bufo japonicus japonicus

解説

  • 鈴鹿山脈以西の近畿地方南部から山陽地方,四国,九州,屋久島に自然分布.日本固有亜種.
  • 広島県の山間部と一部の島嶼に分布.
  • 宮島島内にも生息するが,詳細は要調査.
  • 鼓膜は小さく,眼と鼓膜の間の距離は鼓膜の直径とほぼ同じ.
  • 耳腺や背中の毒腺からブフォトキシン(いわゆるガマ毒)を出す.
  • 飛び跳ねるのではなく,歩行して移動することが多い.
  • オスは前腕部がメスに比べ頑強で太く,吻端が突出することが多い.
  • 雌雄ともに鳴のうと鳴のう孔をもたない.
  • オスは脇を掴むと「クックック……」と鳴く.これは「リリースコール」と呼ばれ,繁殖期に他のオスに抱き付かれた時に「放せ」と言うように鳴くことから名付けられた.
  • 3~4月頃,池や湿地,山地の水たまりなどの止水域にひも状の卵のうを産む.
  • 卵は1週間程度でふ化し,真っ黒な幼生(オタマジャクシ)となる.5~6月頃には3.5 cm程度まで成長する.
  • 幼生は水底にとどまるのではなく,水面から水中の間を漂うように群れで泳ぐ.
  • 変態すると約1 cmの真っ黒な子ガエルになる.オスは2年,メスは3~4年で成熟する.
  • 繁殖期以外は水に入らず,陸上で生活する.
  • 広島県沿岸部の平地では開発に伴って生息地が激減し,山間部や一部の島嶼部に遺っているのみである.

天然記念物・RDB

  • 環境省RDBカテゴリ:絶滅危惧II類 (VU)
  • 広島県RDBカテゴリ(2011):絶滅危惧II類 (VU)
  • 「広島市の生物」(広島版レッドデータブック):広島市の絶滅のおそれのあるもの・準絶滅危惧

慣用名・英名・広島県方言

慣用名

英名

  • Japanese common toad

広島県方言

  • がま
  • がまがえる
  • ひき
  • どんびき
  • ひこはち

備考


参考文献(出典)

  • 前田憲男・松井正文 『改訂版 日本カエル図鑑』 文一総合出版,1999年.ISBN 978-4829921302.
  • 比婆科学教育振興会編集 『広島県の両生・爬虫類』 中国新聞社,1996.ISBN 978-4885172298.