ナゴヤダルマガエル
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ナゴヤダルマガエル Pelophylax porosus brevipodus
シノニム
- Rana porosa brevipoda
分類
動物界 Animalia > 脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 両生綱 Amphibia > 無尾目 Anura > アカガエル科 Ranidae > トノサマガエル属 Pelophylax > ダルマガエル Pelophylax porosus > ナゴヤダルマガエル Pelophylax porosus brevipodus
解説
- 本亜種は,東海地方から瀬戸内海沿岸に分布する.関東平野,仙台平野,新潟県と長野県の一部には基亜種トウキョウダルマガエル Pelophylax porosus porosusが分布している.
- 本亜種は,岡山県を中心に瀬戸内海沿岸に分布する岡山種族と愛知県を中心に中部地方南部と東海地方に分布する名古屋種族に大別されている.
- 広島県は本亜種の西限にあたる.1970年頃までは福山市,神辺町,府中市,三原市にも生息していたが,1991年に三次市吉舎町安田,1999年に福山市神辺町道上,2006年に三次市吉舎町海田原の3か所で確認されているのみで,現在は三次市吉舎町海田原が唯一の野生生息地となっている.
- 背中に背中線がなく,黒褐色の円い大きな斑紋が特徴的.腹面に点状紋がある.
- 近年までトノサマガエルと混同されてきたが,トノサマガエルとは背中線がないことや腹面に点状紋があることで区別できる.
- 幼生(オタマジャクシ)の尾びれには網目状の斑紋がある.
- 現在は地域での保護活動や域外保全が進められている.
天然記念物・RDB
- 環境省RDBカテゴリ:絶滅危惧IB類(EN)
- 広島県RDBカテゴリ(2003):絶滅危惧I類(CR+EN)
- 広島県RDBカテゴリ(2011):絶滅危惧I類(CR+EN)
- 広島県RDBカテゴリ(2021):絶滅危惧I類(CR+EN)
慣用名・英名・広島県方言
慣用名
- ダルマ
英名
- Nagoya daruma pond frog
広島県方言
- なし
ギャラリー
備考
参考文献
- 比婆科学教育振興会(編). 1996. 広島県の両生・爬虫類. 168 pp. 中国新聞社, 広島.
- 国領康弘. 1979. ダルマガエル. 千石正一(編), 原色両生・爬虫類, p. 145. 家の光協会, 東京.
- 内藤順一. 2014. 広島県におけるナゴヤダルマガエルの現況. 比婆科学 249: 1-17.
- 内藤順一・井藤文男. 2020. 広島県世羅町小谷のナゴヤダルマガエル. 比婆科学 268: 23–29. 2 pls.
- 内藤順一・福場健二. 2020. 広島県吉舎町安田のナゴヤダルマガエル. 比婆科学 270: 11–22. 2 pls.
- 前田憲男・松井正文. 1999. 改訂版 日本カエル図鑑. 233 pp. 文一総合出版, 東京.
- 松井正文・関 慎太郎. 2008. カエル・サンショウウオ・イモリのオタマジャクシハンドブック. 79 pp. 文一総合出版, 東京.
更新履歴
- 2015.08.03 ページ作成.
- 2015.12.11 参考文献追加.
- 2016.02.22 解説追加.
- 2022.07.17 広島県RDB2021カテゴリ追加.
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