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トベラ科 Pittosporaceae
 
トベラ科 Pittosporaceae

2010年3月23日 (火) 17:31時点における版

トベラ Pittosporum tobira (Thunb.) Ait.

トベラ科 Pittosporaceae


解説

よく街路樹などに利用され,東広島市などでも植えられているが,本来は海岸に自生する植物.海岸に生育する中低木で,瀬戸内海では広く見られるが,山間部では見られない.本州の関東以南から,朝鮮半島・中国に分布.

葉は先が円く,基部がくさび形で,やや硬質.枝の先に密生し,揉むと独特な臭いがするが,あまり良い臭いと感じない人が多い.雌雄異株で,花期は春で,広島では5月ころ.花はやや黄色みがかった白で,芳香がある.晩秋から冬に果実が成熟し,3つに割れて,中から赤い粘り気のある,長さ約5 mmほどの小さな種子が現れる.

ヒイラギが少ない地方では,節分にトベラを用いる.愛媛県の一部ではトベラを使う風習がある.トベラの名も,節分にトベラの枝とイワシの頭を扉につけた風習に由来する.


慣用名

別名トビラノキ,トビラキとも言う.トベラとは長崎地方の方言とも,トビラノキが訛ったものとも言われる.

分布

広島県内では,広島市南区元宇品,呉市上蒲刈などで多く見られる.

備考

  • 環境庁コード: 24990

文献(出典)

  • 広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会(編). 1997. 広島県植物誌. Pp. 832. 中国新聞社, 広島.