ソメイヨシノ 廣島大學櫻曼荼羅
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ソメイヨシノ Cerasus ×yedoensis (Matsum.) Masam. & S.Suzuki 'Somei-yoshino'
ソメイヨシノ(Somei-yoshino 染井吉野):C. ×yedoensis (Matsum.) Masam. & S.Suzuki 'Somei-yoshino'
エドヒガン群栽培品種.3月下旬~4月上旬開花.一重.花弁は淡紅白色.花弁は散りやすい.開花が先行し次いで葉が展開する.花付きが良く成長が早い.日本全国に広く植栽されている品種で,花見のサクラの代表.
シノニム synonym
- Prunus ×yedoensis Matsum.
- Cerasus ×yedoensis (Matsum.) A.V.Vassil.
解説
- 栽培品種(エドヒガン群栽培品種)
- 植栽
広島大学内での生育場所
- 全域(東広島キャンパス)
由来
コラム
ソメイヨシノと桜前線
ソメイヨシノは,野生の植物ではなく,江戸時代末期に江戸染井村(現在の東京都豊島区)の植木屋から全国に広まった栽培品種である.稔性がほとんどなく,実生も性質が変わるため,接ぎ木によって苗が生産される.このため,各地で見られるソメイヨシノはすべて遺伝的に同じもの(クローン)である.最近のDNA を使った研究で,エドヒガンとオオシマザクラ,ヤマザクラなど複数のサクラの遺伝的な特徴をもっていることが分かっている.
日本列島の南から北上する桜前線は,北海道や沖縄を除き,おもにソメイヨシノの開花状況を対象としたものである.これはソメイヨシノがクローンであることと関係している.ソメイヨシノは温度に敏感で,ある温度になると一斉に花を開花させる.クローンであるため,別の個体であっても遺伝的に同じような性質を示し,同じ環境にあればほぼ同時に開花が始まることから観測に適している. ソメイヨシノが全国的に植栽されている背景のひとつに明治以降昭和までの日本の軍国主義拡張がある.また,明治以降の東京中心の中央集権的な国家体制の確立とともに全国に広く植栽された.ソメイヨシノは花付きが良く,成長も早いという都合が良い性質をもつ一方で,病害虫に弱く,100 年を超すような老樹の維持はコストがかかる.東広島キャンパス内では工学部南西の法面,陸上競技場周辺で旺盛に育ち,花見の好適地となりつつあるが,やがて古木の維持・管理が必要になる.平和を標榜する広島大学としては,今後のサクラの植栽・補植にあたって,寿命が長い栽培品種を中心に植栽するのが好ましいと考える.
備考
ソメイヨシノ(染井吉野)
基本データ
- 和名・品種名
- 染井吉野
- 読み
- ソメイヨシノ
- 開花期
- 4月上旬
- 色
- 淡紅白色
- 花弁数
- 一重
- サイズ
- 高木
- 樹形
- 場所
- 全域
- 本数
- 770
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