シマヘビ
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シマヘビ Elaphe quadrivirgata
分類
動物界 Animalia > 脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 爬虫綱 Reptilia > 有鱗目 Squamata > ヘビ亜目 Serpentes > ナミヘビ科 Colubridae > ナミヘビ亜科 Colubrinae > ナメラ属 Elaphe > シマヘビ Elaphe quadrivirgata
解説
- 北海道・本州・四国・九州・大隅諸島に分布する日本固有種.
- 広島県内では,市街地を除く全域の畑や山地でよく見られる.
- 背中に4本の縦縞があることから「シマヘビ」と名付けられた.
- 縞模様や体色には変異が多い.目の色(虹彩)が赤く,強い光の下では瞳孔が縦長になる.
- 幼蛇は横縞が入り,成蛇と模様が異なる.
- 哺乳類・鳥類・爬虫類・両生類など色々な動物を餌とし,小さいものは巻き付かずそのまま飲み込むことが多い.
- 体色が漆を塗ったような艶のある黒色になる,「からすへび」の方言で知られる「黒化型」という色彩変異があり,全身が真っ黒なものもいるが,多くはあごの下から腹にかけて白い鱗が散在しているか頭から首にかけて下半分が白く塗り分けられている.目の色(虹彩)は黒い.
- 黒化型にはシマヘビの特徴の4本の縦縞は見えないが,液浸標本にすると黒い表皮の下から4本の縦縞が浮き出る.
- ヤマカガシにも黒化型が現れるが,シマヘビのように艶のある黒色にはならない.
- 一般的な成蛇と幼蛇の比較はこちら.
天然記念物・RDB
- なし
慣用名・英名・広島県方言
慣用名
英名
- Japanese four-lined snake
広島県方言
- さかお
- しゃかお
- くちなわ(朽ち縄)
- からすへび(黒化型のことを指して)
- あずきへび(幼蛇のことを指して)
ギャラリー
ニホンアカガエルを捕食するシマヘビの亜成蛇.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, May. 30, 2019)
備考
文献(引用)
- 比婆科学教育振興会(編). 1996. 広島県の両生・爬虫類. 168 pp. 中国新聞社, 広島.
- 千石正一(編). 1979. 原色両生・爬虫類. 206 pp. 家の光協会, 東京.
- 千石正一. 1996. シマヘビ. 日本動物大百科 5: 87-88 pp. 平凡社, 東京.
- 千石正一. 1996. メクラヘビ・ナミヘビ類種名表. 日本動物大百科 5: 97-98 pp. 平凡社, 東京.
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