「コシアカツバメ 宮島」の版間の差分
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− | * 宮島で見られるツバメ科のツバメは,[[ツバメ_宮島|ツバメ]]・コシアカツバメ・[[イワツバメ_宮島|イワツバメ]]の3種がいる.いずれも長距離の渡りをし,[[ツバメ_宮島|ツバメ]]とコシアカツバメは夏鳥として渡来してきて宮島でも繁殖する.[[イワツバメ_宮島|イワツバメ]]より北へ渡って行くため,宮島では旅鳥として春秋に見られるだけである. | + | *宮島で見られるツバメ科のツバメは,[[ツバメ_宮島|ツバメ]]・コシアカツバメ・[[イワツバメ_宮島|イワツバメ]]の3種がいる.いずれも長距離の渡りをし,[[ツバメ_宮島|ツバメ]]とコシアカツバメは夏鳥として渡来してきて宮島でも繁殖する.[[イワツバメ_宮島|イワツバメ]]より北へ渡って行くため,宮島では旅鳥として春秋に見られるだけである. |
− | * 宮島で普通に見られる[[ツバメ_宮島|ツバメ]]は,3月上旬に渡ってきて,軒下に椀形(わんがた)の巣を作るので知られ,益鳥として大事にされている.一方コシアカツバメは渡来時期が4月と遅く,最近まで宮島では数も少なかったためによく知られていなかった. | + | *宮島で普通に見られる[[ツバメ_宮島|ツバメ]]は,3月上旬に渡ってきて,軒下に椀形(わんがた)の巣を作るので知られ,益鳥として大事にされている.一方コシアカツバメは渡来時期が4月と遅く,最近まで宮島では数も少なかったためによく知られていなかった. |
− | * コシアカツバメの和名は,腰の赤いツバメという意味で付けられ,名の通り[[ツバメ_宮島|ツバメ]]より少し大きく腰が赤く見える. | + | *コシアカツバメの和名は,腰の赤いツバメという意味で付けられ,名の通り[[ツバメ_宮島|ツバメ]]より少し大きく腰が赤く見える. |
− | * 巣は人工建造物に作るが,木造のものには作らず,学校の体育館や公民館などのモルタルや鉄筋コンクリートの建造物の軒下に集団営巣するのが普通.巣形も椀形でなく入り口の小さな徳利形(とっくりがた)の巣を作るので見分けることができる. | + | *巣は人工建造物に作るが,木造のものには作らず,学校の体育館や公民館などのモルタルや鉄筋コンクリートの建造物の軒下に集団営巣するのが普通.巣形も椀形でなく入り口の小さな徳利形(とっくりがた)の巣を作るので見分けることができる. |
− | * 宮島での営巣例は,1980~1981年頃まではほとんどなく,宮島ガスで1巣が見られただけだったが,近年増加して中央公民館では集団営巣の繁殖形態に近い営巣数になってきた.それでも10巣ぐらいで,このうち3~4巣は[[スズメ_宮島|スズメ]]に巣を略奪されていて実数は少ないようだ. | + | *宮島での営巣例は,1980~1981年頃まではほとんどなく,宮島ガスで1巣が見られただけだったが,近年増加して中央公民館では集団営巣の繁殖形態に近い営巣数になってきた.それでも10巣ぐらいで,このうち3~4巣は[[スズメ_宮島|スズメ]]に巣を略奪されていて実数は少ないようだ. |
− | * 繁殖は8月で終わり,南方へ帰る10月になると,弥七ヶ谷や杉之浦の電線上に何百羽という大群で休息しているのが見られる. | + | *繁殖は8月で終わり,南方へ帰る10月になると,弥七ヶ谷や杉之浦の電線上に何百羽という大群で休息しているのが見られる. |
(資料提供: 熊谷美登(厳島の鳥を知る会)/写真撮影: 熊谷美登) | (資料提供: 熊谷美登(厳島の鳥を知る会)/写真撮影: 熊谷美登) | ||
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(1985年8月の広報みやじまに掲載されたものを一部改編) | (1985年8月の広報みやじまに掲載されたものを一部改編) | ||
− | == | + | ==備考== |
− | + | *[[宮島の野鳥]] | |
− | + | *[[コシアカツバメ|広島県のコシアカツバメの解説ページ]] | |
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− | == | + | ==参考文献== |
− | + | *宮島町教育委員会(編). 1999. 宮島の野鳥. 176 pp. 宮島町, 宮島町. | |
− | + | *日本鳥学会(編). 2012. 日本鳥類目録改訂第7版. xx + 438 pp. 日本鳥学会, 三田. | |
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2017年1月6日 (金) 22:09時点における最新版
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コシアカツバメ Hirundo daurica japonica
分類
動物界 Animalia > 脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 鳥綱 Aves > スズメ目 Passeriformes > ツバメ科 Hirundinidae > ツバメ属 Hirundo > コシアカツバメ(種) Hirundo daurica > コシアカツバメ(亜種) Hirundo daurica japonica
解説
- 宮島で見られるツバメ科のツバメは,ツバメ・コシアカツバメ・イワツバメの3種がいる.いずれも長距離の渡りをし,ツバメとコシアカツバメは夏鳥として渡来してきて宮島でも繁殖する.イワツバメより北へ渡って行くため,宮島では旅鳥として春秋に見られるだけである.
- 宮島で普通に見られるツバメは,3月上旬に渡ってきて,軒下に椀形(わんがた)の巣を作るので知られ,益鳥として大事にされている.一方コシアカツバメは渡来時期が4月と遅く,最近まで宮島では数も少なかったためによく知られていなかった.
- コシアカツバメの和名は,腰の赤いツバメという意味で付けられ,名の通りツバメより少し大きく腰が赤く見える.
- 巣は人工建造物に作るが,木造のものには作らず,学校の体育館や公民館などのモルタルや鉄筋コンクリートの建造物の軒下に集団営巣するのが普通.巣形も椀形でなく入り口の小さな徳利形(とっくりがた)の巣を作るので見分けることができる.
- 宮島での営巣例は,1980~1981年頃まではほとんどなく,宮島ガスで1巣が見られただけだったが,近年増加して中央公民館では集団営巣の繁殖形態に近い営巣数になってきた.それでも10巣ぐらいで,このうち3~4巣はスズメに巣を略奪されていて実数は少ないようだ.
- 繁殖は8月で終わり,南方へ帰る10月になると,弥七ヶ谷や杉之浦の電線上に何百羽という大群で休息しているのが見られる.
(資料提供: 熊谷美登(厳島の鳥を知る会)/写真撮影: 熊谷美登)
(1985年8月の広報みやじまに掲載されたものを一部改編)
備考
参考文献
- 宮島町教育委員会(編). 1999. 宮島の野鳥. 176 pp. 宮島町, 宮島町.
- 日本鳥学会(編). 2012. 日本鳥類目録改訂第7版. xx + 438 pp. 日本鳥学会, 三田.
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