「アオダイショウ」の版間の差分
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+ | [[ファイル: 20200415アオダイショウ成蛇_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_109758s.jpg|250px|thumb|right|アオダイショウの成蛇(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Apr. 15, 2020)]] | ||
+ | [[ファイル:20160527アオダイショウ成蛇_東広島市鏡山_池田撮影_IMG_10760.JPG|250px|thumb|right|水辺に出てきたアオダイショウの成蛇.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 池田誠慈, May 27, 2016)]] | ||
− | = | + | =アオダイショウ ''Elaphe climacophora''= |
+ | ==分類== | ||
動物界 Animalia | 動物界 Animalia | ||
> 脊索動物門 Chordata | > 脊索動物門 Chordata | ||
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> ヘビ亜目 Serpentes | > ヘビ亜目 Serpentes | ||
> ナミヘビ科 Colubridae | > ナミヘビ科 Colubridae | ||
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> ナメラ属 ''Elaphe'' | > ナメラ属 ''Elaphe'' | ||
> アオダイショウ ''Elaphe climacophora'' | > アオダイショウ ''Elaphe climacophora'' | ||
− | == 解説 == | + | ==解説== |
− | * 北海道・本州・四国・九州・薩南群島などに分布する日本固有種. | + | *北海道・本州・四国・九州・薩南群島などに分布する日本固有種. |
− | * 広島県では,市街地を除く全域に分布. | + | *広島県では,市街地を除く全域に分布. |
− | * 南西諸島を除く日本では最大のヘビで,大きいものは2.5 m に達する. | + | *南西諸島を除く日本では最大のヘビで,大きいものは2.5 m に達する. |
− | * アオダイショウの和名「青大将」は,身体がやや緑がかっていることによるが,茶褐色の個体もいる. | + | *アオダイショウの和名「青大将」は,身体がやや緑がかっていることによるが,茶褐色の個体もいる. |
− | * 頭部は,[[シマヘビ]]と比べると鼻先がやや角張っている. | + | *頭部は,[[シマヘビ]]と比べると鼻先がやや角張っている. |
− | * 幼蛇と成蛇では模様が異なり,成長につれて不明瞭な4本の縦縞をもつようになる. | + | *幼蛇と成蛇では模様が異なり,成長につれて不明瞭な4本の縦縞をもつようになる. |
− | * 本種や[[シマヘビ]],[[ジムグリ]]はいずれも悪臭を放つが,中でも本種が最も臭いと言われる. | + | *本種や[[シマヘビ]],[[ジムグリ]]はいずれも悪臭を放つが,中でも本種が最も臭いと言われる. |
− | * カエルやネズミなどを餌とし,大きな獲物を捕食する際は巻き付いて締め殺す. | + | *カエルやネズミなどを餌とし,大きな獲物を捕食する際は巻き付いて締め殺す. |
− | * 山口県岩国市のシロヘビは,本種の白化型(アルビノ)集団で,まれにしか現れない白化型が野外で集団として推定100年以上維持されている点で貴重であり,1924年(大正13年)に国の天然記念物に指定されている. | + | *山口県岩国市のシロヘビは,本種の白化型(アルビノ)集団で,まれにしか現れない白化型が野外で集団として推定100年以上維持されている点で貴重であり,1924年(大正13年)に国の天然記念物に指定されている. |
− | * かつては古い家や蔵に住み着き,家の「主」として大切にされていたが,現代の建物には進入できず住み着かなくなった. | + | *かつては古い家や蔵に住み着き,家の「主」として大切にされていたが,現代の建物には進入できず住み着かなくなった. |
− | * 田畑の減少や石垣のコンクリート化などで住みかが狭まっていると思われる. | + | *田畑の減少や石垣のコンクリート化などで住みかが狭まっていると思われる. |
+ | *[[成蛇と幼蛇の比較|一般的な成蛇と幼蛇の比較はこちら]]. | ||
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+ | ファイル:20160508アオダイショウ成蛇頭部側面_三原市大和町_池田撮影_IMG_10086.JPG|200px|thumb|right|アオダイショウの成蛇の頭部側面.虹彩は赤くなく,瞳孔は明るいところでも縦長にならない.(広島県三原市大和町; 撮影: 池田誠慈, May 8, 2016) | ||
+ | ファイル:20160508アオダイショウ成蛇頭部背面_三原市大和町_池田撮影_IMG_10087.JPG|200px|thumb|right|アオダイショウの成蛇の頭部背面.[[シマヘビ]]と比べると鼻先がやや角張っている.(広島県三原市大和町; 撮影: 池田誠慈, May 8, 2016) | ||
+ | ファイル:20170418005_アオダイショウ_廿日市市宮島町a.jpg|200px|thumb|right|アオダイショウ(広島県廿日市市宮島町; 撮影:内田慎治, Apr. 18, 2017) | ||
+ | ファイル:20150623アオダイショウ成蛇正面_廿日市市吉和_DSC_0370.JPG|200px|thumb|right|正面から見たアオダイショウの成蛇.(広島県廿日市市吉和; 撮影: 田守泰裕, Jun. 23, 2015) | ||
+ | ファイル:20150623アオダイショウ成蛇_廿日市市吉和_田守撮影_DSC_0434.JPG|200px|thumb|right|脱皮前のアオダイショウ成蛇.脱皮前は目が白く曇る.(広島県廿日市市吉和; 撮影: 田守泰裕, Jun. 23, 2015) | ||
+ | ファイル: 20190802アオダイショウ亜成蛇_東広島市鏡山_南葉撮影_IMG_71242s.jpg|200px|thumb|right|威嚇するアオダイショウの亜成蛇.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Aug. 2, 2019) | ||
+ | ファイル:20190619アオダイショウ幼蛇_廿日市市宮島町_池田撮影_IMG_45511s.JPG|200px|thumb|right|アオダイショウの幼蛇(広島県廿日市市宮島町; 撮影: 池田誠慈, Jun. 19, 2019) | ||
+ | ファイル:20190512アオダイショウ幼蛇_東広島市西条町寺家_岩崎撮影_DSC_0047s.JPG|200px|thumb|right|アオダイショウ幼蛇(広島県東広島市西条町寺家; 撮影: 岩崎元道, May 12, 2019) | ||
+ | ファイル:20190512アオダイショウ幼蛇頭部_東広島市西条町寺家_岩崎撮影_DSC_0045s.JPG|200px|thumb|right|アオダイショウ幼蛇の頭部(広島県東広島市西条町寺家; 撮影: 岩崎元道, May 12, 2019) | ||
+ | ファイル:20220412アオダイショウ_東広島市鏡山_岩﨑撮影_DSC_0429s.JPG|250px|thumb|right|アオダイショウの成蛇.水抜きパイプのような人工環境も巧みに利用する.(広島県東広島市; 撮影: 岩﨑元道, Apr. 12, 2022) | ||
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− | == | + | ==備考== |
− | * | + | *[[広島県の爬虫類]] |
+ | *[[宮島の爬虫類]] | ||
− | == 更新履歴 == | + | ==参考文献== |
− | * 2015.11.26 ページ作成. | + | *比婆科学教育振興会(編). 1996. 広島県の両生・爬虫類. 168 pp. 中国新聞社, 広島. |
− | * 2016.01.27 解説追加. | + | |
+ | ==更新履歴== | ||
+ | *2015.11.26 ページ作成. | ||
+ | *2016.01.27 解説追加. | ||
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2024年3月5日 (火) 17:05時点における最新版
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アオダイショウ Elaphe climacophora
分類
動物界 Animalia > 脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 爬虫綱 Reptilia > 有鱗目 Squamata > ヘビ亜目 Serpentes > ナミヘビ科 Colubridae > ナミヘビ亜科 Colubrinae > ナメラ属 Elaphe > アオダイショウ Elaphe climacophora
解説
- 北海道・本州・四国・九州・薩南群島などに分布する日本固有種.
- 広島県では,市街地を除く全域に分布.
- 南西諸島を除く日本では最大のヘビで,大きいものは2.5 m に達する.
- アオダイショウの和名「青大将」は,身体がやや緑がかっていることによるが,茶褐色の個体もいる.
- 頭部は,シマヘビと比べると鼻先がやや角張っている.
- 幼蛇と成蛇では模様が異なり,成長につれて不明瞭な4本の縦縞をもつようになる.
- 本種やシマヘビ,ジムグリはいずれも悪臭を放つが,中でも本種が最も臭いと言われる.
- カエルやネズミなどを餌とし,大きな獲物を捕食する際は巻き付いて締め殺す.
- 山口県岩国市のシロヘビは,本種の白化型(アルビノ)集団で,まれにしか現れない白化型が野外で集団として推定100年以上維持されている点で貴重であり,1924年(大正13年)に国の天然記念物に指定されている.
- かつては古い家や蔵に住み着き,家の「主」として大切にされていたが,現代の建物には進入できず住み着かなくなった.
- 田畑の減少や石垣のコンクリート化などで住みかが狭まっていると思われる.
- 一般的な成蛇と幼蛇の比較はこちら.
天然記念物・RDB
- 広島県内では該当なし
慣用名・英名・広島県方言
慣用名
英名
- Japanese ratsnake
広島県方言
- やみしろ
- ねずみとり
- くちなわ(朽ち縄)
- くちなお
- ぬし(主)
- やぬし
- やむし
- なむさ
- なみさ
- なみっさあ
ギャラリー
アオダイショウの成蛇の頭部背面.シマヘビと比べると鼻先がやや角張っている.(広島県三原市大和町; 撮影: 池田誠慈, May 8, 2016)
備考
参考文献
- 比婆科学教育振興会(編). 1996. 広島県の両生・爬虫類. 168 pp. 中国新聞社, 広島.
更新履歴
- 2015.11.26 ページ作成.
- 2016.01.27 解説追加.
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