縄文時代/縄文時代
提供: 広島大学デジタル博物館
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縄文時代
今から15000年前頃から寒暖を繰り返しながら温暖な気候へと移行し氷河時代が終わりを告げます。今から約12000年前になると、土器が使用され始め、生業に漁労が加わるようになります。生活の様式はまだ旧石器時代に共通する部分も多く残されていますが、後期旧石器時代を通じて蓄積された様々な知識が大きな環境の変化ともあいまって新たな環境開発の原動力となり、縄文時代へと移行していきます。 縄文時代は、狩猟・採集を基盤としながら、あらたに漁労が重要な生業部門として加わり、植物の管理的な利用を経て初歩的な農耕が行われるようになったと考えられています。また、各種の植物の加工技術が発達し、食物の貯蔵技術を大きく進展しました。縄文時代の食料獲得は地域内の資源を多元的に有効利用することにより、旧石器時代に比べて安定した食生活を送れるようになったと考えられます。縄文時代の初めからこうした縄文的な食料獲得が成立していたわけではありませんが、今から7・8000年前頃には各地で縄文的な生活が確立し、本格的な定住生活が始まっています。 この時代の主要な生産用具は石器ですが、食料の加工、調理、貯蔵など機能を付与された縄文土器が重要な道具として登場します。とくに土器の登場が食料の調理・加工の発達に大きく貢献したものと考えられます。石器石材は、黒曜石や安山岩、頁岩など大規模な原産地のものが交易によって遠隔地まで運ばれています。