瀬戸内海は,約8000年前,第四紀洪積世の終わり頃に瀬戸内盆地が沈下し,後氷期の海面上昇とあいまって形成されたといわれ,沈下の程度によって島嶼となったり,海面になったりした.海面上昇が最大に達したのは,約5000年前の縄文時代前期で,海面は現在よりも6 mも高く,広島湾では太田川の上流約20 kmまで海岸線であったと推定されている.その後,海面はしだいに低下し,約2500年前の縄文時代晩期に,現在の海岸線に落ち着いた(田中1987). | 瀬戸内海は,約8000年前,第四紀洪積世の終わり頃に瀬戸内盆地が沈下し,後氷期の海面上昇とあいまって形成されたといわれ,沈下の程度によって島嶼となったり,海面になったりした.海面上昇が最大に達したのは,約5000年前の縄文時代前期で,海面は現在よりも6 mも高く,広島湾では太田川の上流約20 kmまで海岸線であったと推定されている.その後,海面はしだいに低下し,約2500年前の縄文時代晩期に,現在の海岸線に落ち着いた(田中1987). |