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植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter519
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2020年12月15日 (火) 21:24
→宮島自然植物実験所に保管されている貴重な維管束植物標本
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===宮島自然植物実験所に保管されている貴重な維管束植物標本===
===宮島自然植物実験所に保管されている貴重な維管束植物標本===
関太郎<br>
関太郎<br>
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宮島実験所に保管されている主要な維管束植物の標本は、1)宮島の植物、関ほか(1975)に引用されたもの:その他。2)戦前の広島文理科大学の標本、あまり多くない、広島県内が主である。3)広島県フロラ資料 竹田孝雄(シダ・ササ)・松村雅文(シダ)・桑田健吾(灰塚ダム)・藤井茂美(福山市)・河毛周夫(広島県東部)・水谷善弥(戦前の広島県)。藤井茂美先生の標本について説明をしておきたい。藤井先生は石灰岩地や塩生植物の植生を研究され、広島大学学校教育学部福山分校主事を務められた。『広島県植物誌』(1997)の編さんに当たり、広島県東部の資料が少ないため、協力をお願いしたところ、多数の資料を提供されたが、資料のみで標本の提供はなかった。先生の没後、標本は宮島実験所に寄贈されたが、おそらく5千点を越えると思われる。ほとんど全部、台紙に貼られ、ラベルがつけられて、同定もされ、標本番号もついている。標本もきれいで、虫害も少ない。標本の大部分は亀田芳子氏との共同採集で、コナラなど普通種も多く、貴重である。『広島県植物誌』との照合を上村恭子さんの協力を得て始めたが、同定の誤りが散見された。とくにアラカシがウラジロガシであったり、ノイバラがテリハノイバラであったり普通種に誤りが多かった。これは亀田さんの同定のためではないかと思われる。植物誌との照合作業は手間がかかり、現在は中断している。照合作業の人数を増やして、ぜひ、続行したい。今回の発表では、藤井コレクションについては触れない。<br>
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4)外国産の標本 鈴木兵二(ドイツ)・安藤久次(フランス)・関太郎(チリ・フィンランド・ケニア)・Degenar(ハワイ・アゾレス・カナリー諸島)。今回はDegener博士の標本を紹介する。5)土井美夫コレクション 土井美夫氏は尾道市の出身で、1924年、広島高等師範学校を卒業、鹿児島県立伊集院中学校に奉職された。ここでの教え子が、後に鹿児島大学教授になった新敏夫氏である。土井氏は蘚苔類も研究され、櫻井久一博士によっていくつかの新種も発表されている。1941年に広島に帰り,1975年、鈴ヶ峰女子高校を最後に退職された。土井コレクションは2つあり、一つは鈴ヶ峰女子高にあったもので、キャビネットに収められ、キク科からシダ類までの代表的な分類別と広島県の代表的な地域のフロラ別の2部に分かれている。当時、鈴ヶ峰女子高の生物教諭であった中西光子氏のお世話でキャビネットごと宮島実験所に寄贈された。もうひとつは土井氏の自宅にあったもので、新聞紙に挟んだままのものが多いが、内容は貴重なものが多い。今回はこの中から、明治時代の奄美諸島の標本と台湾の標本、土井氏自身の採集になる屋久島のシダ類標本を紹介する。土井氏はカワゴケソウ科の研究でも有名であったが、新敏夫教授がその研究を引き継いだので、土井コレクションの中にはカワゴケソウ科の標本はない。土井コレクションは宮島実験所にある第一級の貴重な標本である。<br>
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その他、6)三原市・東広島市のフロラ資料 (久井の岩海・広島大キャンパスなど)。宮島実験所には維管束植物の標本がどんどん増えつつあり、本格的な標本庫の設置がつよく望まれる。<br>
===ヤッコソウを訪ねて===
===ヤッコソウを訪ねて===
Inoue
ビューロクラット
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