植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter532

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ヒコビアミニレター No. 532(2022年03月11日)

ナンキンハゼの種子(広島県広島市西区 Suzugamine, Nishi-ku, Hiroshima City, Hiroshima Pref., SW Japan; 撮影: H. Tsubota, Nov. 21, 2021)

 2021年11月21日の第655回植物観察会は広島市西区井口町の鈴ヶ峰で開催された.天気は曇り.参加者44名.新型コロナウイルス感染症の影響で中止がつづいていたが,10月に続いて感染者数が減少したため実施した.9時30分にJR新井口駅改札付近に集合.すぐに北側の鈴が峰A緑地に移動.移動途中にアカメガシワトキワサンザシタチバナモドキクズヘクソカズラなどがあった.緑地の広場でコースの説明の後,出発.緑地から井口台中学校を経て登山口までの道中でクスノキハマヒサカキヒイラギモクセイソメイヨシノマテバシイタブノキハナツクバネウツギキョウチクトウアラカシヒメユズリハシラカシハクモクレンユズリハナンテンウバメガシスダジイ(垰田さんの話ではコジイとの雑種の可能性あり)などが植栽されていた.また,イヌビワヨモギヌルデススキツユクサ(枯),ハゼノキスイカズラなどを観る.逸出したナンキンハゼの白い種子を観察.中学校の付近で,平成24(2012)年1月22日の植物観察会の際に確認されていたハマハナヤスリを山下さんが再確認.登山口に10時30分に到着.鈴ヶ峰は1960年台後半に山火事があり,その後緑化も行われた場所である.登山口周辺で,チェリーセージのホットリップスやマンリョウトウネズミモチネズミモチイヌビワギフベニシダタブノキビナンカズラヒサカキベニシダオオイタチシダオオイタチシダエノキアラカシビワキツネノマゴオクマワラビナワシログミアキノキリンソウ(花),イボタノキ属の園芸品,イチョウキヅタオオバヤシャブシクリオカトラノオナンテンシハイスミレヤブランテイカカズラネザサシロダモエゴノキサルトリイバラナガバタチツボスミレビロードイチゴコウヤボウキミツバアケビヤブツバキイロハモミジクロガネモチアオキコシダカニクサケヤキコハシゴシダクロモジコバノガマズミヤマモモスミレアオツヅラフジノブドウミヤマガマズミシャシャンボカキノキハゼノキイヌツゲカクレミノヤブニッケイクロキアラゲミツバツツジ(コバノミツバツツジ)ナワシログミキランソウホオノキイヌマキクサギフユイチゴホラシノブナナミノキヤワラシダヤマフジヤマコウバシムラサキシキブススキコブシヨモギヌルデなどを観る.石碑のある展望の良い場所に11時頃到着.周辺は広島市の保安林になっている.山火事後に植栽されたと考えられるシラカシがあり,胸高直径が55 cmあった.さらに山道を進み,アラカシアベマキトダシバコナラヤツデヘクソカズラムクノキナンキンハゼ(胸高直径 25 cm),ナガバジャノヒゲヤブニッケイヤマボウシアセビイタドリカナクギノキ(胸高直径 30 cm),ヤマウルシヤマノイモイワヒメワラビオクマワラビフモトシダエノキメリケンカルカヤゼンマイサンヨウアオイモチノキ(果実),マルバシャリンバイママコナなどを観る.東側の山頂に12時すぎに到着.昼食後に集合写真を撮影.12時40分から鈴が峰公園登山口に向かうコースで下山.こちらのコースはあまり植栽されていない様子で植生がやや異なり,アカマツリョウブシシガシラカンサイスノキネジキカラスザンショウケカマツカウラジロクサギシャシャンボナツヅタゴンズイタカノツメイヌザンショウコウヤボウキススキヒイラギサカキアセビヤブツバキコナラビワクロキヤマザクラヤブムラサキヤツデアラカシモッコクイヌビワサルトリイバラミヤマガマズミ(果実),クロキ(果実),ヒサカキ(果実),シロダモヤブニッケイソヨゴクスノキムクノキウツギなどを観る.標高約200 mにある鉄塔の所に出て,急な道を下る.キョウチクトウナンテン(果実),エノキアカメガシワクズトベラヌルデトウネズミモチネズアオツヅラフジニセアカシアメリケンカルカヤイタドリハナカタバミヨウシュヤマゴボウなどを観察.鈴が峰公園周辺でツルウメモドキタカサゴユリイワヨモギなどがある.公園の公衆トイレの前にアオギリが植栽されており,吉本さんが梧桐子について解説.トイレ休憩も兼ねてここで解散とし,各々帰路についた.

(H. Tsubota, Q. C. Phan & M. Nakahara-Tsubota 記)

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