植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter480

提供: 広島大学デジタル博物館
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ヒコビアミニレターNo.480(2018年2月18日)

 2018年2月18日の観察会は,広島市東区の二葉山で行われた.天気は晴れ.参加者は51名.10時に広島駅北口の2階に集合.今回は広島市東区役所から「緑の回廊すぽっと東区 二葉山の自然」(2005年発行)という30ページほどの冊子を分けていただき地形図とともに全員に配布し,徒歩で東照宮に向かう.この地域は,近年変化が激しい.鳥居の前で大正時代と現在の地形図を見比べ,東練兵場のあった広島駅北口と二葉山の位置関係を説明する.東照宮とシリブカガシ林の説明のあと,境内のオガタマノキクロガネモチを見て,登山口に向かう.タラヨウムクノキクスノキカクレミノシャシャンボクロキなど主だった樹木には樹木名板がついており,観察しやすい.クロバイカクレミノなどを見,シリブカガシ林内を通り,谷頭付近にある御神井(井戸)につく.奥宮では景観のために前面の樹木を切り払っているのに驚く.付近の岩場でウチワゴケミツデウラボシを見る.尾根筋のイノシシによる掘り返しを見ながら仏舎利塔にむかう.午後は尾根筋のアカマツ林の痕跡を見る.砲座跡には昭和20年頃の空中写真と説明板があり,当時の様子がよく分かる.ネジキシャシャンボナナメノキクリアベマキイヌビワなどのほか,植栽されたハリエンジュなどを見る.西端のグラウンド付近ではナンキンハゼニワウルシを見る.明星院付近にイスノキがあり珍しい.明星院では被爆イチョウソテツを見る.また,饒津神社では被爆アカマツの幹や広島市の保存木であるケヤキエノキの合体木を見,現地解散とした.なお,付近の石碑の基部にマツバランが生育しているのが確認された.

(Y. Yoshino 記)

追記:饒津神社境内に落ちていた種子をニワウルシと言いましたが,センダンの種子でした.訂正し,お詫びします.


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