植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter468
提供: 広島大学デジタル博物館
ナビゲーションに移動検索に移動ヒコビアミニレターNo.468(2017年3月12日)
2017年3月12日の観察会は,広島市中区江波山で行われた.天気は晴れ.参加者は39名.ここは1986年1月に観察会を行っており,30年ぶりである.江波皿山近くの公園に10時に集合.江波皿山は法面工事のため登れなかった.江波の変遷を地図で解説したあと,皿山を一周する.クスノキ,トウカエデ,フラサバソウ(花),ヒイラギモクセイなどを見る.皿山の南西部には慈仙寺があり,満開のアセビとヒサカキ(雄株),トウチク(唐竹),ツワブキ,ホシダなどを見る.新しくできた高架道にそって歩く.人家の庭にハハコグサなどの芽生えを関先生が解説された.江波山の麓から林内を経て車道へ出る.江波山周辺は大きく変化しており,松村雅文氏がかつて採集されたウチワゴケは見られなかった.道沿いにタブノキ,シロダモ,カクレミノ,アカマツ,オオキバナカタバミ(花)などを見る.山頂付近にある広島市の天然記念物であるヒロシマエバノヤマザクラの前で,関博士から本種の指定について詳細な経緯を伺った.山頂からは似島の安芸富士山がマンションの間からかろうじて見えた.午後はホルトノキを見てから衣羽(えば)神社に向かう道沿いにナリヒラダケを見,境内ではサカキ,モミ,ツガや広島市の保存樹に指定されているモッコクを見た.また,海宝寺ではシダレウメが満開であった.この寺の山門は被爆建物であり,門扉は幅90 cmほどの1枚板(材はスギかな?)であった.現在では入手が困難なサイズであり,当時,江波の集落が豊かであったことを感じた.
(Y. Yoshino 記)
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