植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter441

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ヒコビアミニレターNo. 441(2015年4月25日)

 2015年4月19日の第565回植物観察会は廿日市市の極楽寺山(693 m)で行われた.憩いの森キャンプ場駐車場に集合の予定であったが,丁度極楽寺山の山開きの行事が行われていたので,蛇の池駐車場に変更し,10時集合.参加者40名.雨天でガスがかかり,視界不良であったが,運良く傘を必要としない程度の降水であった.ヤマザクラシロモジクロモジナガバモミジイチゴなどの花が見られた.極楽寺入り口の駐車場には夫婦カシと言われるアカガシの大木が並んでいて,それは胸高直径110 cmと92 cmであった.極楽寺の南側斜面にはモミ―カシ混交林が広がり,林内にはアカガシの大木とモミの大木(夫婦カシの近くのモミは胸高直径83 cm)やツガがあり,亜高木層や低木層にシロモジハイノキヤブツバキヤブニッケイネズミモチサカキユズリハなどがあり,林床にミヤマシキミが白い花をつけているのが目立つ.道端にシロバナウンゼンツツジが一株花をつけていたが植えられたものかもしれない.極楽寺の境内にはコウヤマキが植えられていた.広島県で一番のアカガシ大木と云われる木は,中心部が空洞化しているが健在であった.山門下のスギの大木は胸高直径174.5 cmであった.蛇の池展望台で昼食.午後は以前見たことのあるミズナラを探すために,蛇の池からサクラの里方面に向かう.極楽寺山におけるミズナラコナラの開芽時期の違いを知ることにより,どちらの林が成立しやすいのか分かる.コナラは沢山見られる(全て蕾).海抜高650 m付近の尾根筋で胸高直径25 cmくらいのミズナラ(蕾)を見つけた.また海抜高600 mのサクラの里では6本株立ちのミズナラ(蕾)を発見,その下に実生も見られた(開芽していた).コナラの方が早く開芽予想されるが,今回の観察だけではどちらが早いのか決められなかった.

(Y. Yoshino 記)

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