植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter431

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ヒコビアミニレター No. 431(2014年7月17日)

 第555回ヒコビア植物観察会は,2014年7月13日に,広島市安佐北区白木町井原の神ノ倉山で行われた.JR井原市駅前に10時集合.参加者15名.大雨注意報の出る中での実施となったため,登山道を歩くことは諦め,林道を終点まで歩くことにした.幸いにも小雨が降ったりやんだりの天気であったため,観察には支障がなかった.山麓の水田脇で,ヨモギに絡まるアメリカネナシカズラヤブガラシアキノエノコログサなどの路傍雑草を見ながら進むと,道は登りになる.農園にアーティチョークの花を見る.クサギ(蕾)やノアザミ(花),ネムノキ(花),クララ(花の終わり)などを見ながら上る.暫くは棚田跡が続き,植林された場所とネザサウツギなどが茂り,荒れるにまかせた場所とが入り混じる.開けた所はダンドボロギクが茂る.斜面はコナラクリシラカシアラカシエゴノキコバノミツバツツジヒサカキなどからなる二次林で,クロキが点在,オオウラジロノキウワミズザクラアマヅルクマノミズキイボタノキガマズミショウジョウバカマなどを見る.シラカシ林でクロキはあるがハイノキが見られないことが前回の福富町との違いであると,豊原先生から説明を受ける.標高250 mあたりからクヌギの大木が現れ,280 mでキハダを見る.豊原先生からどちらも植栽であろうとの説明.標高300 m地点で昼食.林道は地図上の終点よりも北へ延びており,暫く先に進むと,標高320 mあたりでモミの若木を見る.二次林と植林が混じる斜面は,部分的にイワヒメワラビコバノイシカグマが茂る以外は下草がなく,遠くまで見通せる.吉野さんからシカによる食害との説明を受ける.植林下にハダカホオズキの大株が見られ,小さな崖になった所に,わずかにオトギリソウヤマジノホトトギスなどが残る.新しい林道を向原町との境界近く(標高350 m)まで歩き,引き返した.

(K. Matsui記)

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