植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter395

提供: 広島大学デジタル自然史博物館 植物
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ヒコビアミニレターNo. 395(2011年12月6日)

2011年11月20日の観察会は,広島市安芸区長者山で行われた.天気は晴.参加者は35名.普段より30分早く9時30分に瀬野町スカイレールみどり中央駅に集合.この団地は1990年代から開発されている大規模なもので,現在でも住宅地の販売が行われている.スカイレールからは瀬野川左岸の国道2号線バイパス工事などがよく見え,興味深いものであった.団地内のメイン道路には並木としてメタセコイアが植えられていた.みつぎ団地の登山口まではやや急ぐ.ここからミノコージ峠を目指す.アラカシ,シリブカガシ,コシアブラ,ヤブツバキ,リンボク,タマミズキなどを見る.緑化のために植えられたオオバヤシャブシも見られる.この付近はシカやイノシシが増加している.そのため林内は荒れており,森林としては草本層が極めて貧弱である.海抜300 mでハイノキ,ホソバタブなどを見る.リョウブやヤブツバキなどにはシカの食痕が目につく.峠からは尾根筋沿いに登り,ウラジロガシ,クロバイなどを見た.鉄塔下で昼食後,長者山の山頂を目指す.千畳岩付近にはシノブが見られた.岩峰に発達するアカマツ-シノブ群集の断片と言える.この付近から赤い実を付けた低木が見つかる.県内では僅かに2か所にのみ見られる種で,広島県の絶滅危惧I類に指定されている.西南日本の代表的な隔離分布種である.ミヤマシキミはシカに食べられているが,本種は食べられていない.果実と花が見られ,一同いい写真を取ろうとカメラを構えた.鞍部からは急登で山頂に着く.ここは電波塔がある.帰路は鞍部から別の道をたどる.かつての里山で薪炭林として利用されていたもので,現在では使われていない.そのため尾根筋では枯れたアカマツがあちこちに倒れたままになっていた.下の集落でウマノスズクサやセンボンヤリを見る.16時前にスタート地点に戻り,解散した.

(Y. Yoshino 記)

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