植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter384

提供: 広島大学デジタル自然史博物館 植物
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ヒコビアミニレター No. 384 (2011年3月3日)

2011年2月20日の第507回植物観察会は愛媛県今治市大三島町宮浦の大山祇神社から安神山(267 m)を往復するコースで行われた.神社前の町営駐車場に10時集合.参加者は45名.大山祇園神社には,国指定天然記念物クスノキの大木群があり,指定樹38本の他に約200本のクスノキがあると記されていた.最大木クスノキは,樹齢2600年とされており,主幹の一部は朽ちているが,マツバランが着生しているなど老木の威厳を感じさせるものであった.クスノキの他にクロガネモチアラカシムクノキなどの巨樹も多数見られ,林床に照葉樹林要素の植物が豊富な社叢である.安神山登山道に入ると,山麓部では,ホルトノキタイミンタチバナヒメユズリハカゴノキカクレミノカナメモチネズミモチアラカシウバメガシなどの常緑広葉樹やコナラアベマキ等の落葉広葉樹が混生する二次林である.アカマツはほとんど枯死して見られなくなっているが,シャシャンボコシダがあることからアカマツ-アラカシ群集であり,部分的であるがソヨゴリョウブが認められたことからコシダ亜群集に属することが分かり,アセビソヨゴリョウブイヌツゲを欠くネズ亜群集やアカマツ-ウバメガシ群集の種組成を示す近隣の島嶼に比べてやや人為的破壊を免れてきたのではないかと推測され,大山祇神社の存在を感じさせる.しかし,現状では山火事跡地が広く見られ,砂防緑化のためヤマモモウバメガシコナラなどやアカシア類を植栽したところが多く見られる.アカシア類としてフィリピン原産のソウシジュが豊富に見られるが,類似のヤナギバアカシア(マダガスカル原産)も沢山見られた.

(G. Toyohara記)

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