植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter373

提供: 広島大学デジタル博物館
ナビゲーションに移動検索に移動

広島大学 > デジタル自然史博物館 > 宮島 > 植物観察会 | 植物

ヒコビアミニレター No. 373 (2010年8月1日)

2010年7月18日の第497回植物観察会は山県郡北広島町大朝寒曳山(826 m)で行われた.本格的な夏の始まりで,強い日差しの中,スキーパーク寒曳に集まった参加者は47名,到着が早過ぎた方が多い.標高は570 mの駐車場からすぐに林内に入る.コナラクリを主とする二次林で,ツノハシバミタカノツメクロモジエゴノキナナカマドリョウブタムシバキブシホオノキダイセンミツバツツジサカキアセビなどが見られる.ヒノキ植林内では亜高木層が欠け,疎らな低木層と草本層,コケ層が目立つ.標高640 mからアカマツ-コナラ林となり,亜高木層にウリハダカエデウラジロノキイソノキツルアジサイマツブサアカシデネジキツタウルシカシワアズキナシクマシデカマツカアオハダアオダモソヨゴ,低木層にダンコウバイハイイヌガヤコバノガマズミコマユミヤブムラサキヤマツツジ,果実をつけたオトコヨウゾメ等があり,路傍にアカショウマの白い花,オオヤマサギソウの花が見られた.主尾根に取り付いたところが天狗岩の展望所.道が狭いため,交代で眺めてもらう.ゆるやかな尾根道では,ミツバアケビナツハゼヤマウルシツルウメモドキカンサイスノキコガクウツギ等の低木やミヤマナルコユリが果実をつけ,ツシマママコナが咲き始めていた.山頂の草原はオトギリソウマルバハギヤマナラシが数本.全員が揃うと,山頂部は狭く暑いので,鞍部まで下り,ゲレンデ上端で日陰を見つけて早い昼食にする.草原の端には,エゾヒカゲノカズラが柄の短い胞子のう穂を立ち上げ,オオバノトンボソウはつぼみであった.ヒヨドリバナは咲き始め,オケラの総苞はあるが花はまだ.下りで再び林内に入ると,オオイワカガミの若い果実,ヤマホトトギスの残花が見られ,クマイチゴが登山道をおおう.コアジサイカスミザクラツリバナウツギヤマハンノキイヌシデクマヤナギがあった.下山時刻が早すぎたので,バスを少し下まで移動してもらい,道路端に咲いたクサレダマ,満開のノリウツギエゴノキハシバミの果実を観察,花の終わったカキランもあった.

(H. Taoda記)

旧サイトは,193件のアクセスがありました.

デジタル自然史博物館 / 広島大学 / 宮島自然植物実験所 / 植物観察会のトップ / 過去のヒコビアミニレター / 古いNews | 植物 にもどる