広島大学/東広島キャンパス/タンポポ

提供: 広島大学デジタル自然史博物館 植物
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カンサイタンポポTaraxacum japonicum Koidz.(キク科 Asteraceae)(広島県東広島市 東広島キャンパス; 撮影: 大野彰洋, April 15, 2014)

東広島キャンパスのタンポポ

 東広島キャンパス内には,外来種であるセイヨウタンポポアカミタンポポの2種と在来種であるカンサイタンポポ(図),シロバナタンポポの2種が生育しているのに加え,外来種と在来種の交雑による雑種タンポポが生育しています.

 一方,キャンパス内で普段目にするタンポポのほどんどが雑種タンポポです.この傾向はキャンパス内だけでなく日本全国でも確認されています.その要因として,雑種タンポポが在来種の環境適応性と外来種の繁殖力を併せ持つことに加え,セイヨウタンポポと雑種タンポポは非常に似ているため,いつの間にかセイヨウタンポポの多くが日本の環境に適応した雑種タンポポに置き換わってしまっていたことが考えられています.そのため,昔は広く分布していたカンサイタンポポも,今では広島県においても限られた地域でしか確認することができません.そんななかなかお目にかかれない在来種もキャンパス内を注意深く探すと,雑種タンポポに紛れながらも確認することができます.

 現在,雑種タンポポは環境省の生態系被害防止外来種リストに掲載されており,在来種との交雑が強く懸念されていますが,一度定着してしまうとその侵入を防ぐことは難しいのが現状です.その中でも今ある限られた在来種の生育環境を保全・観察していくことが大切だと思います.