広島大学オオサンショウウオ保全対策プロジェクト研究センター
The Giant Salamander Conservation Project Research Center, Hiroshima University
2023年(令和5年)5月1日設立.
お知らせ
- 2024.10.24 ひろしまリードにて,北広島町で開催された「日本オオサンショウウオの会広島大会」の様子が報道されました.
- 2024.10.15 絶滅寸前のチュウゴクオオサンショウウオ、実は9種 中英の研究者が新発見(新華社)
- 2024.10.09 中部経済新聞にて,清水則雄准教授の活動が紹介されました.
- 2024.08.26 NHK 広島 NEWS WEBで,山﨑大海さん主催の「オオサンショウウオ保護学ぶ講座」が取り上げられました.
- 2024.05.30 中国産種と交雑種が特定外来生物に指定されたニュースをまとめました.
- 2024.05.28 「オオサンショウウオ」環境省が交雑種を特定外来生物に指定 専門家「大きな一歩だが方法論に議論の余地」(TSS)で,清水則雄センター長がコメントを寄せました.https://www.tss-tv.co.jp/tssnews/000024268.html]
- 2024.03.06 オオサンショウウオに異変“食用”中国産とまざり増殖…絶滅の可能性【詳細版】【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2024年3月6日)が公開されました.
- 2024.02.22 Yahoo!ニュースでも“交雑種”についての清水則雄センター長のインタビューが公開されました.
- 2024.02.21 FNNプライムオンラインで,「オオサンショウウオの在来種を守る一歩となるか? 増える“交雑種”を国が「特定外来生物」指定へ 飼育・輸入を禁止」と題し,清水則雄センター長のインタビューなどが公開されました.
- 2024.02.13 チュウゴクオオサンショウウオと交雑個体の特定外来生物指定に向けた動きについて,中国新聞の取材に清水則雄センター長がコメントしました.
- 2024.01.30 環境省の専門家グループは29日,外来種や固有種との交雑個体が「特定外来生物」に指定することが必要だとの意見をまとめました.
- 2024.01.26 清水則雄准教授が取材を受けた,広島大学フェニックス放送によるドキュメンタリー「オオサンショウウオを未来につなぐ」が公開されました.
- 2024.01.23 清水則雄准教授が出演したドキュメンタリー番組がドキュメンタリー大賞特別賞を受賞しました.
- 2023.12.31 本研究センターのチームが確立した「電気泳動」による在来種と交雑種の判別方法が中国新聞で紹介されました.
- 2023.12.22 はざこシンポジウム2024にて,三浦教授が講演をなさいます
- 2023.11.12 スーパーサイエンスミュージアム'23にて,「オオサンショウウオがいるらしい」と題して清水則雄准教授が講師を務めました
- 2023.10.17 岐阜県で疑わしいオオサンショウウオの交雑判定を行った結果が公表されました.
- 2023.09.15 NHK NEWS WEBで,「オオサンショウウオの生息地などを巡るツアー 東広島」が紹介されました.
- 2023.07.16 第32回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品(制作:テレビ新広島) 『清流のヌシの叫び~繋ぐ命と扱う命~』が関東のフジテレビ系列で放送されました.
- 2023.05.27 オオサンショウウオを追いかけて1年 人間と生き物の繋がりを考えるドキュメンタリー「清流のヌシの叫び」が放送されました.同番組は,7月16日(日)26:20~27:20、フジテレビ系列でも放送予定だそうです.
- 2023.05.01 設立記者会見が,広島市南区の広島大学きてみんさいラボで行われました.
プロジェクト概要
1.目的
国の特別天然記念物オオサンショウウオの保全対策を総合的に検討・実施し、広島から全国へ向けて、同種の保全と環境改善を進める調査研究を実施します。
2.背景
世界最大級の両生類であるオオサンショウウオは、国の指定する特別天然記念物であり、中国地方が分布の中心です。東広島市は、2011年〜の調査により、本種の個体群が豊富で、保全上極めて重要な自然の繁殖巣穴を保有する繁殖群であることがわかってきました。しかしながら、孵化後の幼生が生残出来ていない環境であること、堰堤により個体群が分断され、健全な繁殖が制限されていること、近年の頻発する豪雨により下流へ流出していることなど次々と問題点が明らかとなっています。
更に、2022年には広島市において外来種であるチュウゴクオオサンショウウオとの交雑種を多数発見しました。交雑種の分布は関西を中心に急拡大が続いており、最初に確認された京都市では、鴨川水系において移入から約30〜40年で約98%のオオサンショウウオが交雑種に置き換わったことが報告されているなど、国産純粋種の保全が火急の課題となっています。
このように国の特別天然記念物である本種は危機的な状況にあり、その保全対策の検討と早急な実施が求められています。そこで、広島大学では、野外調査技術とDNA鑑定、環境DNA等の技術、教育普及実績を持つ学内外の研究者を集め、その保護対策を総合的に検討・社会実装することを目指して本プロジェクト研究センターを設立しました。
3.研究計画
具体的には下記の研究・活動を実施します。
- 広島県および全国における交雑種の分布状況の把握
- DNA鑑定の効率的手法の開発
- 環境DNAによる交雑種の確認手法の開発
- 在来種個体群の分断を解決するスロープの設計、社会実装
- 教育普及、保全対策の検討、社会実装
主な研究活動
2011年~東広島市豊栄町椋梨川、廿日市市飯山貯水池、広島市八幡川等で大学―市民―自治体が協働した野外調査を実施しています。詳細は下記の関連動画を御覧ください。
日テレNEWS
広島ニュースTSS
- オオサンショウウオを追いかけて1年 人間と生き物の繋がりを考えるドキュメンタリー「清流のヌシの叫び」
- オオサンショウウオが絶滅の危機 葛藤を抱え「異変」に立ち上がった研究者 広島 (2023/02/14 18:47) https://www.youtube.com/watch?v=BLnQUexHMpQ
- 豪雨で流された”オオサンショウウオ”を救いたい 防災と保護の間で… 広島 (2022/10/04 19:09) https://www.youtube.com/watch?v=tuX-00CcZSk
- オオサンショウウオを救おう! 保護活動に奮闘する高校生 東広島市・賀茂北高校 https://www.youtube.com/watch?v=w9SsKkNymXA
広島ホームテレビ
NHK広島NEWS WEB
- オオサンショウウオの生息地などを巡るツアー 東広島 https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20230916/4000023614.html
- オオサンショウウオ交雑で協議 https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20221013/4000019893.html
- オオサンショウウオ 外来種との交雑問題で研究発表会 https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20221016/4000019939.html
- オオサンショウウオ 交雑個体が相次ぐ 文化庁と協議 https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20221013/4000019901.html
- “オオサンショウウオを守れ” 市民向けの公開講座 https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20221224/4000020757.html
- オオサンショウウオを学ぶ出前授業 東広島 豊栄中学校 https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20230206/4000021206.html
KAMONケーブル
- オオサンショウウオの幼生がすくすく【2021年10月27日~11月2日放送】 https://www.youtube.com/watch?v=tTv1-04AV3w
- 半年後の様子【2022年4月20~26日放送】https://www.youtube.com/watch?v=STvgRgA_gck
広島大学総合博物館
- オオサンショウウオの保護活動 https://www.youtube.com/watch?v=2sJc4bwObTE&t=6s
- オオサンショウウオの宿 https://www.youtube.com/watch?v=APqJVhzUa4A
主な研究成果
活動報告
- NHK総合 ダーウィンが来た!生きもの新伝説「守れ!オオサンショウウオ 豪雨からの復活大作戦!!」2019年03月03日(日)19時30分~19時58分
https://www.nhk.jp/p/ts/96XM1R4PQR/episode/te/QZRQNMLXJ6/
- Amazon POD(Print on Demand)の個人出版大賞|ネクパブPODアワード2020 グランプリ,『オオサンショウウオと暮らすための50のこと』株式会社インプレスR&D
- 『日本のいきものビジュアルガイド はっけん! オオサンショウウオ』p107「オオサンショウウオが流される」、p124/125「研究者からのメッセージ1」、p139「東広島オオサンショウウオの会」
- 三浦郁夫准教授による,オオサンショウウオのDNA音楽
研究組織及び構成メンバー
センター長 | 清水則雄(Norio SHIMIZU) | 総合博物館准教授(動物生態学) |
研究員 | 三浦郁夫(Ikuo MIURA) | 両生類研究センター特命教授(基礎生物学、進化遺伝学) |
研究員 | 淺野敏久(Toshihisa ASANO) | 人間社会科学研究科教授(人文地理学、環境社会学) |
研究員 | 池田誠慈(Seiji IKEDA) | 総合博物館契約技術職員 |
客員研究員 | 桑原一司(Kazushi KUWABARA) | 日本オオサンショウウオの会 前会長、瑞穂ハンザケ自然館 館長(博士(学術)) |
客員研究員 | 田口勇輝(Yuki TAGUCHI) | 日本オオサンショウウオの会、オオサンショウウオ生態保全教育文化研究所(博士(地球環境学)) |
客員研究員 | 山﨑大海(Hiromi YAMASAKI) | NPO オオサンショウウオと暮らすまちづくり会 |
協力:ランデス株式会社