レンゲツツジ
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レンゲツツジ Rhododendron japonicum (A.Gray) Swinger
シノニム
- レンゲツツジ Rhododendron molle subsp. japonicum
その他
分類
維管束植物門 Tracheophyta > 種子植物亜門 Spermatophytina > 被子植物上綱 Angiospermae > モクレン綱 Magnoliopsida > キク上目 Asteranae > ツツジ目 Ericales > ツツジ科 Ericaceae > ツツジ属 Rhododendron
旧分類
種子植物門 Spermatophyta > 被子植物亜門 Angiospermae > 双子葉植物綱 Dicotyledoneae > ツツジ科 Ericaceae > ツツジ属 Rhododendron
解説
- 有毒植物で,テルペノイドを含む.かつて放牧されていた場所では,ほとんどの植物は採食されてしまうが,レンゲツツジなどの有毒植物が残る.
- 山地や高原の湿原,湿った林下に分布する落葉低木で,高さ1-2 m。日本では北海道南部から本州,四国,九州に分布する。酸性土壌を好み,乾燥に弱く,冷涼な地域に多い。葉は楕円形で,春から初夏に開花し,花は朱色から淡紅色で目立つ。有毒植物で,花や葉にテルペノイドのジテルペンを含む。ジテルペンはけいれん・麻痺を起こす植物毒で,呼吸停止を引き起こすこともある。牛や馬は食べないため,かつての放牧地に群生していることが多い。近年,ゴルフ場や牧場の開発,遷移の進行などに伴って減少しつつあり,保全のため人為的な管理も行われている。ツツジ属の中では常緑性のシャクナゲに近縁で,近縁種は北アメリカに多く分布している。園芸利用もされ,近縁種との交配も行われている。別名,ウマツツジ,ベコツツジ。
花期
分布・産地・天然記念物
分布
- 広島県では,吉備高原面から中国山地の湿原や湿った林下に分布し,沿岸部や島嶼部には見られない.場所によっては個体数も多いが,乱獲,ゴルフ場や牧場の開発,森林の遷移の進行などによって減少しつつある.
産地
天然記念物
- 県天「冠高原のレンゲツツジ大群落」(吉和村).
標本
- 吉和村冠山(yh-241),芸北町一兵山家山(mt-11063),八千代町佐々井 (rn-7757),東郷山(rn-8059),極楽寺山(mt-10408),広島市飯室(km-51762),熊野町大迫山(mt-14065),福富町段原山(km-5040),河内町元兼(yy-7132),東広島市馬木(km-4180),吉舎町安田(yw-7655),三良坂町灰塚(ts-4690),口和町宮内(hn-993),大和町萩原(ns-2015),世羅町有美(ns-1646),甲山町男鹿山(ns-263),世羅西町黒川(sf-1303),神石郡三和町八幡原(sf-1395),豊松村有木(sf-1478),久井町江木(sf-1959),大万木山(rn-6529),比婆山(yy-9606),東城町多飯が辻山(yy-9832),君田村中野原(tk-992)
慣用名・英名・広島県方言
慣用名
英名
広島県方言
- ウマツツジ
- ベコツツジ
備考
- 環境庁コード: 41450
文献(出典)
- 堀川ほか(1959),山下(1977),土井(1983),吉野(1989),関ほか(1994),渡辺ほか(1996),Yamazaki(1996),広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会(1997)
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